神河資料 - スピリット・クリーチャー・トークン
2020年2月18日 Magic: The Gathering
トークンデッキの診断記事です。
ReConstructed -デッキ再構築- 2014.3.4 ビターブリマーズ
https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0008620/
神河のスピリットトークンには飛行がないことについて触れられています。
一般的に、スピリット・クリーチャー・トークンと言えば、そのほとんどが飛行を持つ1/1です。白単色43枚、青単色1枚、白黒2色14枚あります。
一方で、飛行の無い1/1だと、8枚のみで、そのすべてが神河ブロック収録という偏り具合です。
一応、神河にも飛行をもつスピリット・クリーチャー・トークンを生成するカードはあります。《天を裂くもの、央誉飛》、《龍の牙、辰正》、《烏羅未の墳墓》の3枚です。
また、神河以外でも、飛行のないスピリット・クリーチャー・トークンを生成するカードはあります。《影写し》《蘇りしダクソス》《族樹の発動》《人知を超えるもの、ウギン》の4枚です。
とはいえ、その枚数差は圧倒的で、スピリット・クリーチャー・トークンと言えば「飛行を持つ1/1」というイメージになるでしょう。主に死者の浮遊霊というフレイバーだからだと思います。オルゾフ組のキーワード能力「死後」はまさにそのものズバリです。
一方、神河におけるスピリットは、神です。それは特に飛行を持つようなものではありません。この点は、テーロスやアモンケットにおける神と同様です。
以前の日記(https://researchofkamigawa.diarynote.jp/201912032258288071/)にも書いた通り、特徴的なトークンを使って、その次元や勢力を表現することがあります。飛行を持たないスピリットトークンと言うのも、その1つと言えるでしょう。
ReConstructed -デッキ再構築- 2014.3.4 ビターブリマーズ
https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0008620/
《深夜の出没》《未練ある魂》《分霊の確約》
《分霊の確約》は興味深い選択だ。(そしてイニストラードの飛行持ちスピリット・トークンと神河の飛行無しスピリット・トークンが混ざる最も紛らわしい選択でもある。)これは確かに戦場に大量のトークンを叩きつけられるが、より多くのアタッカーやブロッカーを確実に保証してくれる方法ではない――というわけでそれが可能なカードのほうを採用したい。
神河のスピリットトークンには飛行がないことについて触れられています。
一般的に、スピリット・クリーチャー・トークンと言えば、そのほとんどが飛行を持つ1/1です。白単色43枚、青単色1枚、白黒2色14枚あります。
一方で、飛行の無い1/1だと、8枚のみで、そのすべてが神河ブロック収録という偏り具合です。
一応、神河にも飛行をもつスピリット・クリーチャー・トークンを生成するカードはあります。《天を裂くもの、央誉飛》、《龍の牙、辰正》、《烏羅未の墳墓》の3枚です。
また、神河以外でも、飛行のないスピリット・クリーチャー・トークンを生成するカードはあります。《影写し》《蘇りしダクソス》《族樹の発動》《人知を超えるもの、ウギン》の4枚です。
とはいえ、その枚数差は圧倒的で、スピリット・クリーチャー・トークンと言えば「飛行を持つ1/1」というイメージになるでしょう。主に死者の浮遊霊というフレイバーだからだと思います。オルゾフ組のキーワード能力「死後」はまさにそのものズバリです。
一方、神河におけるスピリットは、神です。それは特に飛行を持つようなものではありません。この点は、テーロスやアモンケットにおける神と同様です。
以前の日記(https://researchofkamigawa.diarynote.jp/201912032258288071/)にも書いた通り、特徴的なトークンを使って、その次元や勢力を表現することがあります。飛行を持たないスピリットトークンと言うのも、その1つと言えるでしょう。
神河自作 - 赤のレアクリーチャー
2020年2月17日 Magic: The Gathering黒のレアの枚数も足りたので、赤のレアを作っていきます。例によって、伝説でないクリーチャーです。
ゴブリンもシャーマンもレアにいなかったので作りました。レアのシャーマンというと《山伏の長、熊野》を思い出します。その類似と言える《マスティコア》の亜種《溶鉄の尾のマスティコア》や《剃刀毛のマスティコア》を元に作ろうとあれこれ調整した結果、この形に落ち着きました。
メジャーな神ということで作りました。貧乏神は大事にすると福の神に転じる、という信仰も取り入れようかと思いましたが、長くなるのでやめました。「貧しさ」「富み」に関するものは黒に多いようですが、能力は赤でも問題ないのと、枠の都合で赤にしています。
炎の心酔者 (2)(赤)(赤)
クリーチャー - ゴブリン・シャーマン
先制攻撃
~が攻撃するたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。あなたは手札を1枚捨てて(2)(赤)(赤)を支払ってもよい。そうしたなら、~はそれに4点のダメージを与える。
4/4
ゴブリンもシャーマンもレアにいなかったので作りました。レアのシャーマンというと《山伏の長、熊野》を思い出します。その類似と言える《マスティコア》の亜種《溶鉄の尾のマスティコア》や《剃刀毛のマスティコア》を元に作ろうとあれこれ調整した結果、この形に落ち着きました。
貧乏神 (1)(赤)(赤)
クリーチャー ― スピリット レア
~が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、これのコントロールを得る。
あなたはライフを得られない。
あなたのアップキープの開始時に、~はあなたに自身のパワーに等しい点数のダメージを与える。
2/2
メジャーな神ということで作りました。貧乏神は大事にすると福の神に転じる、という信仰も取り入れようかと思いましたが、長くなるのでやめました。「貧しさ」「富み」に関するものは黒に多いようですが、能力は赤でも問題ないのと、枠の都合で赤にしています。
神河資料 - 伝説の土地
2020年2月17日 Magic: The Gathering
二回目のレジェンド・ルールの変更に関する記事です。
翻訳記事その他 2013.5.23 「レジェンド・ルール」の変更
https://mtg-jp.com/reading/translated/0004058/
『神河物語』発売に伴うレジェンド・ルールの変更については、以前の日記に書きました(神河資料 - レジェンド・ルール https://researchofkamigawa.diarynote.jp/202001072218452110/)。
先出し有利から対消滅になったことも、大きな改善ではあったのですが、それでもまだ不十分でした。
対戦相手に同じ名前のカードを出されると、防ぎようのない方法で自分のパーマネントが除去されてしまいます。かといって、自分で2枚目を引いたときも手札で腐ってしまうのは面白くありません。また、《信仰の足枷》のような無力化したまま戦場に残す効果が作りづらかったようです。
このことは、土地において、より深刻な問題になります。何しろMTGというゲームの基盤になるのが土地なのです。相手に除去されるのも、展開できなくなるのも、その影響はクリーチャー以上に大きくなります。
そのため、伝説の土地は『神河物語』から、このレジェンド・ルールの変更まで、ごくわずかにしか作られませんでした。《ウギンの目》、《トロウケアの敷石》サイクル、《宝石の洞窟》の7枚しかありません。
一方で、神河ブロックでは合計で13枚、『神河物語』だけでも合計8枚も収録されており、その7枚を超えています。単独セットでの伝説の土地枚数ではトップのようです。伝説テーマの大型セットだからこそ、と言えます。
ただ、伝説テーマに再挑戦した『ドミナリア』では、伝説の土地は0枚です。
このことを考えると、神河に再訪する場合、伝説の土地は一体何枚入るのか、気になります。
翻訳記事その他 2013.5.23 「レジェンド・ルール」の変更
https://mtg-jp.com/reading/translated/0004058/
この変更の理由
レジェンド・ルールの変更がなされたのはこれが初めてではありません。元々のルールは、最初に戦場(当時は「場」)に出た伝説のクリーチャー(当時は「レジェンド」)が完封するというものでした。これは、神河物語の時に変更され(リンク先は当時の記事・英語)、現在の対消滅のルールになったのです。神河物語でのルール変更によって伝説のパーマネントの使い方は非常に改善されました(変更なしでのこのブロックのあり方は想像もできません)が、完璧なものではありませんでした。反復を成功させる鍵は、巧く行っているからといって立ち止まらないことです。巧く行っている部分はどこで巧く行っていないのはどこなのか、常に議論を重ねるのが重要です。やがてその議論はレジェンド・ルールに戻ってきました。マジックの他の部分が時とともに進化してきて、レジェンド・ルールだけが可能な最高のゲームプレイから取り残されていたのです。この新ルールが、より大胆に伝説のパーマネントをデッキに入れられるようにするとともに、それぞれのプレイヤーが伝説のパーマネントを出した時にも「レジェンド・ルール」に毎ターン縛られることなく、より普通の相互作用に基づくゲームを可能にする進化だと私たちは信じています。
前へ
この変更によって、再び伝説の土地も作れるようになります。(《ウギンの目》以外では)伝説の土地は神河ブロック以来存在しませんでした。ほとんどのプレイヤーは以前のレジェンド・ルールの元でのプレイは楽しくない、と気付いていたでしょう。対応できない形で土地が破壊され、2枚目を引いたら手札で死に札になるのです。すぐにやる、という話ではありませんが、これは今後強力な土地を作る時にバランスを取るための道具となります。
『神河物語』発売に伴うレジェンド・ルールの変更については、以前の日記に書きました(神河資料 - レジェンド・ルール https://researchofkamigawa.diarynote.jp/202001072218452110/)。
先出し有利から対消滅になったことも、大きな改善ではあったのですが、それでもまだ不十分でした。
対戦相手に同じ名前のカードを出されると、防ぎようのない方法で自分のパーマネントが除去されてしまいます。かといって、自分で2枚目を引いたときも手札で腐ってしまうのは面白くありません。また、《信仰の足枷》のような無力化したまま戦場に残す効果が作りづらかったようです。
このことは、土地において、より深刻な問題になります。何しろMTGというゲームの基盤になるのが土地なのです。相手に除去されるのも、展開できなくなるのも、その影響はクリーチャー以上に大きくなります。
そのため、伝説の土地は『神河物語』から、このレジェンド・ルールの変更まで、ごくわずかにしか作られませんでした。《ウギンの目》、《トロウケアの敷石》サイクル、《宝石の洞窟》の7枚しかありません。
一方で、神河ブロックでは合計で13枚、『神河物語』だけでも合計8枚も収録されており、その7枚を超えています。単独セットでの伝説の土地枚数ではトップのようです。伝説テーマの大型セットだからこそ、と言えます。
ただ、伝説テーマに再挑戦した『ドミナリア』では、伝説の土地は0枚です。
このことを考えると、神河に再訪する場合、伝説の土地は一体何枚入るのか、気になります。
神河自作 - 黒のレアクリーチャー
2020年2月16日 Magic: The Gathering青のレアは作り終わったので、黒のレアを作っていきます。今回は、伝説ではないクリーチャーです。
『神河物語』の《頭蓋の摘出》をサボタージュにしました。
『神河謀叛』の《梅澤俊郎》の能力は侍っぽくないと思い、ではどのような部族が持つといいか?を考えた結果、こうなりました。
選り抜きの忍者 (3)(黒)(黒)
クリーチャー ― ネズミ・忍者 レア
忍術(2)(黒)(黒)
威迫
~がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、土地でないカード名を1つ選ぶ。そのプレイヤーの墓地と手札とライブラリーから、選ばれたカードと同じ名前を持つカードをすべて探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
3/4
『神河物語』の《頭蓋の摘出》をサボタージュにしました。
すべてを捧げるもの (1)(黒)(黒)
クリーチャー - ネズミ・シャーマン レア
カードを1枚捨てるか、クリーチャーを1体生け贄に捧げるか、あなたの墓地にあるカード2枚を追放する:あなたは2点のライフを得る。
(1)(黒),X点のライフを支払う:あなたはあなたの墓地にある、点数で見たマナ・コストがXであるスピリットかデーモンであるカード1枚を対象とし、それを唱えてもよい。
1/2
『神河謀叛』の《梅澤俊郎》の能力は侍っぽくないと思い、ではどのような部族が持つといいか?を考えた結果、こうなりました。
神河資料 - 秘儀スピリットデッキ
2020年2月16日 Magic: The Gathering
『マジック・オリジン』のプレビューに合わせた、開発部メンバーの「オリジン・デッキ」についての記事です。
Daily Deck -今日のデッキ- 2015.6.24 秘儀スピリット(神河ブロック構築)
https://mtg-jp.com/reading/translated/dd/0015201/
『神河物語』の主要メカニズム、スピリットクラフトを活かしたデッキとなっています。そして、デッキには土地以外は、すべてスピリットと秘儀のみという構成です。
通常の部族カードでは、クリーチャーのみを参照するため、インスタントやソーサリーは相互作用しません。
一方、秘儀はスピリット(神)の使う呪文、というフレイバーがあるため、「スピリットか秘儀」という参照の仕方になっています。これにより、スピリット・デッキにおいては、インスタントやソーサリーも相互作用することができます。
スピリット以外でも、カードタイプ「部族」を使うことで、そのようなことはできます。カードタイプ「部族」は再登場の可能性が低いようですが、そこは秘儀も似たようなものです。
ある意味では、秘儀はカードタイプ「部族」の先祖と言えるでしょう。
Daily Deck -今日のデッキ- 2015.6.24 秘儀スピリット(神河ブロック構築)
https://mtg-jp.com/reading/translated/dd/0015201/
今週の「Daily Deck」では、普段とちょっと違うことをやってみようと思います。予告通り、『マジック・オリジン』のプレビューが始まりました――今こそ、この新しいセットへの期待を膨らませつつ、ウィザーズ開発部メンバーの「オリジン(原点)」を知るのにうってつけだと思うのです。マーク・ローズウォーター/Mark Rosewaterやガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verheyといったよく知られたマジックのデザイナーたちは、すでに彼らのオリジン・ストーリーを記事に書いています。まだ読んでいないなら、ぜひ読んでみてください。
この方針で記事を書くために、私は開発部メンバーたちにそれぞれの「オリジン・デッキ」を尋ねて回りました。彼らがマジックを始めた当初に使っていたデッキや、マジックに熱中するきっかけとなったデッキなど、そういったものです。本日ご紹介するのは、スコット・ヴァン・エッセン/Scott Van Essenの「オリジン・デッキ」です。スコットは『デュエル・マスターズ』のデザイナーですが、たまにマジック開発部にも手を貸してくれています。ウィザーズに入社して1年半の彼は(前職は航空関係のエンジニアでした)、最近もデザイン・チームの一員として来年発売予定のセット『Lock』を手がけました。スコットはまた、2回行われた「グレート・デザイナー・サーチ」の両方で本戦出場の経験があります。
スコットがマジックを始めたのは1997年で、その後はしばらく休止した時期がありました。そして2005年、彼は「Magic Online」と出会い、マジックを再開します。再開後の彼はドラフトに夢中になり、余暇のほとんどの時間を『神河物語』、『神河謀叛』、『神河救済』ドラフトに費やしました。皆さんのご想像通り、多くのドラフトをこなした彼のカード・コレクションは充実していきました。そこで彼は、ドラフトで集めたカードからこれからご紹介するブロック構築用のデッキを組み上げたのです。それは彼にとって「Magic Online」で組んだ最初の構築デッキであり、彼はそれを使って大いに楽しみました。
このデッキは、「女」クリーチャーを駆使して多くのアドバンテージ獲得を狙うものです。デッキに採用されているカードはすべて、「女」たちを手札に戻せるものです。そしてスピリットで盤面を制圧したら、「秘儀」呪文を「連繋」して対戦相手をじわじわと仕留めていくのです。スコットの言を借りるなら、「あのデッキは滅茶苦茶重くて遅かったね。でも邪魔が入らなければ、超楽しいターンを迎えられるんだ(言うまでもなくMagic Onlineだと大量のクリックをしなきゃいけないけどね)」とのことです。
私も神河ブロック構築をやり込んでいたので、このデッキを見て当時を懐かしく思いました。一番思い出深いのは、当時のマナ基盤の弱さです。2色土地とはいえ、色マナを生み出したら次のターンにアンタップしないものを使っていた当時を思うと、現在は大きく進歩しましたよね!Scott Van Essen -「秘儀スピリット」
神河ブロック構築
10 《森》
3 《山》
3 《平地》
4 《松の頂の峰》
4 《平穏な庭園》
-土地(24)-
4 《花の神》
4 《壌土に住むもの》
4 《樹海の古松》
2 《日光女》
4 《春女》
2 《雪女》
-クリーチャー(20)-
4 《霊的な訪れ》
4 《氷河の光線》
4 《木霊の手の内》
4 《引き裂く蔦》
-呪文(16)-
『神河物語』の主要メカニズム、スピリットクラフトを活かしたデッキとなっています。そして、デッキには土地以外は、すべてスピリットと秘儀のみという構成です。
通常の部族カードでは、クリーチャーのみを参照するため、インスタントやソーサリーは相互作用しません。
一方、秘儀はスピリット(神)の使う呪文、というフレイバーがあるため、「スピリットか秘儀」という参照の仕方になっています。これにより、スピリット・デッキにおいては、インスタントやソーサリーも相互作用することができます。
スピリット以外でも、カードタイプ「部族」を使うことで、そのようなことはできます。カードタイプ「部族」は再登場の可能性が低いようですが、そこは秘儀も似たようなものです。
ある意味では、秘儀はカードタイプ「部族」の先祖と言えるでしょう。
神河自作 - 青のレア呪文
2020年2月15日 Magic: The Gathering今回は青のレア呪文を作りました。
《対抗呪文》か《双つ術》か、という選択肢が相手にあるので、それら両方より安い1マナです。
知恵カードを、クリーチャーだけでなく、呪文でも作ることにしました。
秘匿か共有か (青)
インスタント レア
対戦相手がコントロールする呪文1つを対象とする。そのコントローラーは、それを打ち消すことを選んでもよい。そうしなかった場合、あなたはそれをコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。
《対抗呪文》か《双つ術》か、という選択肢が相手にあるので、それら両方より安い1マナです。
止まらぬ探求 (3)(青)(青)
ソーサリー レア
あなたの手札のカードの枚数がどの対戦相手よりも多いかぎり、~は瞬速を持ち、打ち消されない。
占術3を行い、その後カードを3枚引く。
知恵カードを、クリーチャーだけでなく、呪文でも作ることにしました。
『From the Vault: Twenty』のカード選出についての記事です。
ReConstructed -デッキ再構築- 2013.8.20 『From the Vault: Twenty』
https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0004310/
『From the Vault: Twenty』はマジック20周年を記念して発売されたセットで、各ブロックから1枚ずつ収録されています。
「マジックの大会の歴史も感じさせたかった」ということで、「各プロツアー・シーズンでのプロツアーや世界選手権の優勝デッキに見られるカード」が採用基準だったようです。
『神河物語』からは、《鬼の下僕、墨目》が選ばれました。最近では、ネズミ年記念のセット『Secret Lair Drop Series: Year of the Rat』にも新規イラストで再録されたカードです。
単純な活躍度で言えば、《梅澤の十手》を筆頭として、これ以上に活躍したと言えるカードはあります。ただ、それだけでは決まらなかったようです。
「神河で注目された部族であるネズミ」「人気部族の忍者」「統率者需要のある伝説のクリーチャー」「イラストも人気が高い」と言った点を考えると、選ばれたのも納得できます。
ReConstructed -デッキ再構築- 2013.8.20 『From the Vault: Twenty』
https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0004310/
#13:2005年
『神河物語』ブロックは、「伝説」テーマを大々的に引き戻した。突然、「伝説」であることが重要になったのだ。日本風の神話を背景にしたこのセットは、忍者を含む新たな世界観をマジックにもたらしてくれた! 《鬼の下僕、墨目》は現在でも統率者戦やキューブ・ドラフトで人気があり、どこからともなく現れては墓地にあるクリーチャーから一番良いものを奪っていって、たくさんの人を驚かせている。
『神河物語』ブロック構築で行われたプロツアー・フィラデルフィア2005は、ゆったりとした相互作用に満ちた環境だった。《師範の占い独楽》や《桜族の長老》、それから《木霊の手の内》といったカードが道をしっかりと固め、そこから伝説のドラゴンか、あるいは《花の神》と《天空のもや》、《魂無き蘇生》を用いたピタゴラ装置的な《けちな贈り物》ロックへと繋いだ。
この環境への解答を探しているなら、攻撃において伝説のドラゴンと十分に渡り合うだけでなく、再生を持ち――さらに、その後墓地に落ちた伝説のドラゴンを奪うことができるクリーチャーより良いものがあるだろうか? 《鬼の下僕、墨目》はゲイディエル・シュライファー/Gadiel Szleiferを勝利へと導き、アメリカ勢の手にプロツアー・タイトルを取り戻したのだ。
『From the Vault: Twenty』はマジック20周年を記念して発売されたセットで、各ブロックから1枚ずつ収録されています。
「マジックの大会の歴史も感じさせたかった」ということで、「各プロツアー・シーズンでのプロツアーや世界選手権の優勝デッキに見られるカード」が採用基準だったようです。
『神河物語』からは、《鬼の下僕、墨目》が選ばれました。最近では、ネズミ年記念のセット『Secret Lair Drop Series: Year of the Rat』にも新規イラストで再録されたカードです。
単純な活躍度で言えば、《梅澤の十手》を筆頭として、これ以上に活躍したと言えるカードはあります。ただ、それだけでは決まらなかったようです。
「神河で注目された部族であるネズミ」「人気部族の忍者」「統率者需要のある伝説のクリーチャー」「イラストも人気が高い」と言った点を考えると、選ばれたのも納得できます。
神河自作 - 黒のレアのスピリット
2020年2月14日 Magic: The Gathering今回は黒のレアのスピリットです。
《飢えたるもの、卑堕硫》の命名元、ひだる神の「人に取り憑き飢渇をおぼえさせる力」を意識したカードです。《肉貪り》の効果で、食べざるを得ない状況=飢餓、というフレイバーを表しました。
黒のレアの伝説スピリットはすでに2体いるので、伝説ではありません。
餓死者の悪霊 (1)(黒)(黒)
クリーチャー ― スピリット レア
~が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャー1体を生け贄に捧げ、その後、そのクリーチャーのタフネスに等しい点数のライフを得る。
3/1
《飢えたるもの、卑堕硫》の命名元、ひだる神の「人に取り憑き飢渇をおぼえさせる力」を意識したカードです。《肉貪り》の効果で、食べざるを得ない状況=飢餓、というフレイバーを表しました。
黒のレアの伝説スピリットはすでに2体いるので、伝説ではありません。
神河資料 - ブロックの怪物を対策する
2020年2月14日 Magic: The Gathering
セットのテーマを軸にしたデッキの、パワー調整についての記事です。
Latest Developments -デベロップ最先端- 2014.5.12 エンチャント・テーマを作ること
https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0010594/
何かをセットのテーマとするならば、そのテーマを軸にしたデッキが活躍してほしい、と開発側は思うでしょうし、プレイヤー側もそれを使いたいと思うでしょう。
その思い通り、親和はアーティファクト・テーマのセットのアーティファクト・デッキで大活躍しました。と言うより、し過ぎました。
ローテーションはスタンダード環境に変化をもたらすもののハズです。しかし、オンスロートブロックが落ちて以降は、『神河物語』『神河謀叛』『神河救済』と入ってきても、親和が最強である環境は変わりませんでした。
この大失敗については、アーティファクト・土地を始めとして色々な要因があります。ここでは、デッキの主要パーツが『ミラディン』ブロックで完結してしまっていたことが主題です。
これを防ぐ方法として、あるテーマのブロックの1つ前のブロックに、そのテーマデッキの主要パーツとなりえるカードを収録することが挙げられています。こうすることで、ローテーションにより、デッキのパーツを入れ替えざるを得なくなり、デッキの強さに変化をもたらすことができる、ということです。具体例が、『ミラディンの傷跡』の前に出た《鋼の監視者》、『テーロス』の前に出た《天上の鎧》のようです。
もちろん、単純にパーツを増やすだけだと、余計に手が付けられなくなります。パーツを分散して収録する、ということでしょう。
応用としては、次のセットでテコ入れをする、つまり、前のセットであまり活躍しなかったデッキへのパーツを次のセットで収録する、というものが考えられます。特に、基本セットでそのような傾向があるようです。
ただ、エネルギーについては、他のセットに収録できないので、こうした手法が使えません。これが、エネルギー関連で禁止カードが出てしまった一因と言えます。
ある意味、ミラディン-神河の教訓通り、とも言えるのですが。
Latest Developments -デベロップ最先端- 2014.5.12 エンチャント・テーマを作ること
https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0010594/
親和から学んだこと
我々がカード・タイプをテーマにしたセットについて話すときは、いつも親和が話題に上ります。その目的は我々が何をするかに関わらず、もう二度とスタンダードで親和のようなデッキを出さないことです。ご存知ない方のために説明すると、親和は旧『ミラディン』ブロックのアーティファクト・土地、《電結の荒廃者》、《頭蓋囲い》、《大霊堂の信奉者》、やいくつもの他のアーティファクトが入ったデッキです。それは強力すぎて我々が禁止するまでに、スタンダードとブロック構築の両方で環境の他のデッキにメインから4枚から6枚のアーティファクト除去呪文が入ってもまだそのデッキを止めることができませんでした。いくつかの鍵となるカードが禁止されるまで、これは1年以上スタンダード最強デッキの座に君臨し続けました。さらに驚くべきことは、このデッキはスタンダードの他のブロックからほとんど得るものが無かったことです――これはつまり『神河物語』が発売したときにこのデッキのパーツが何もローテーションしなかったということです。「マジックやらかしちゃったこと」リストを作るとき、親和デッキはかなり上位にランクインする、我々が再び繰り返さないようにとても注意している過ちです。
「ブロックの怪物」はデベロップがとても気にしている事柄です。その考え方は1つのブロックに極めて集中しているテーマがあり、そのテーマでスタンダードでも十分強いデッキを作った場合、その後スタンダードがローテーションしてもそのブロック構築のデッキはスタンダード内のどのデッキよりもはるかに強くなるだろうということです。『神河物語』がスタンダードにローテーションしてきたとき、多くのプレイヤーはそのセットを無視して親和をプレイし続けました。何故でしょうか? 親和だけが引き続き存在した唯一のデッキだったわけではありませんが、『神河物語』がメタゲームにもたらしたどのデッキよりも強かったからです。これは親和と対戦するのに辟易していたプレイヤーにとっては残念なお知らせでした。もしあなたが『神河物語』のクールな、そして全てのカードが好きだったとしても......それらを実際にプレイすることはなく、去年のカードをプレイしていたはずです。我々は過去のものと相性の良いカードを求めており、あなたのカードがそのスタンダードで使える期間全体で有用であるようにしたいのですが、ゲームの健全さのためにはある種の浮き沈みが必要です。我々は単純に毎年出すブロックを去年よりも強くすることだってできますが、それでは実際に長い期間持ちこたえることはできません。
浮き沈みが起こるのを助けるために、我々は将来のセットのテーマのために、そのセットが発売された時に最も効果的になるカードをその前のブロックと基本セットに仕込んでいます。これは我々にいくつかのカードをローテーションさせる能力を与えてくれて、もし強すぎるデッキがあっても、少なくとも何らかの変化が起こります。『ミラディンの傷跡』の前年に出た《鋼の監視者》を思い出して見て下さい。一部のとても鋭いマジックのプレイヤーたちは、『ラヴニカへの回帰』や『基本セット2014』のエンチャント・サブテーマに気づいて、『テーロス』がエンチャントのブロックであると正しく推測しました。我々は『テーロス』でエンチャントがどのように使われるかを知る前に、《天上の鎧》、《安全の領域》、《古樹の誓い》のような、『ラヴニカへの回帰』がスタンダード落ちしたときにいくらか弱体化する、強力なエンチャントを必要とするデッキを作るようにする目的のカードを巧く作りました。これらの全てがエンチャント・デッキで使われるわけではありませんが、我々にブロックを作る足がかりを与えてくれました。
何かをセットのテーマとするならば、そのテーマを軸にしたデッキが活躍してほしい、と開発側は思うでしょうし、プレイヤー側もそれを使いたいと思うでしょう。
その思い通り、親和はアーティファクト・テーマのセットのアーティファクト・デッキで大活躍しました。と言うより、し過ぎました。
ローテーションはスタンダード環境に変化をもたらすもののハズです。しかし、オンスロートブロックが落ちて以降は、『神河物語』『神河謀叛』『神河救済』と入ってきても、親和が最強である環境は変わりませんでした。
この大失敗については、アーティファクト・土地を始めとして色々な要因があります。ここでは、デッキの主要パーツが『ミラディン』ブロックで完結してしまっていたことが主題です。
これを防ぐ方法として、あるテーマのブロックの1つ前のブロックに、そのテーマデッキの主要パーツとなりえるカードを収録することが挙げられています。こうすることで、ローテーションにより、デッキのパーツを入れ替えざるを得なくなり、デッキの強さに変化をもたらすことができる、ということです。具体例が、『ミラディンの傷跡』の前に出た《鋼の監視者》、『テーロス』の前に出た《天上の鎧》のようです。
もちろん、単純にパーツを増やすだけだと、余計に手が付けられなくなります。パーツを分散して収録する、ということでしょう。
応用としては、次のセットでテコ入れをする、つまり、前のセットであまり活躍しなかったデッキへのパーツを次のセットで収録する、というものが考えられます。特に、基本セットでそのような傾向があるようです。
ただ、エネルギーについては、他のセットに収録できないので、こうした手法が使えません。これが、エネルギー関連で禁止カードが出てしまった一因と言えます。
ある意味、ミラディン-神河の教訓通り、とも言えるのですが。
神河自作 - 青のレアのスピリット
2020年2月13日 Magic: The Gathering今回も、伝説でないクリーチャーを作りました。
《三日月の神》と、《海の中心、御心》を足したようなカードにしました。その為、海と月の両方に関係のある名前です。
潮汐の神 (青)(青)
クリーチャー ― スピリット レア
(T):各プレイヤーはカードを1枚引く。
1/3
《三日月の神》と、《海の中心、御心》を足したようなカードにしました。その為、海と月の両方に関係のある名前です。
神河資料 - 白黒スピリット
2020年2月13日 Magic: The Gathering
『モダンマスターズ 2015年版』における、リミテッドのアーキタイプについての記事です。
翻訳記事その他 2015.5.28 リミテッドにおける2色の組み合わせ
https://mtg-jp.com/reading/translated/0014981/
ここ最近は、リミテッド向けに各2色に戦略を用意することが定番になっています。例えば白青は、両者とも防御的なクリーチャーと飛行クリーチャーが多いため、「地上を止めて空から殴る」が定番となっています。
一方、白黒という2色は定番の戦略と言うよりは、セット固有のメカニズム、あるいは特別にシナジーを与えることが多いようです。例えば、『エルドレインの王権』だと、白黒はセットのテーマである騎士が割り当てられています。『イクサラン』では吸血鬼がそうでしょう。
それ以外で言えば、ライフゲインをテーマにすることがあります。白は絆魂やライフゲイン、黒は絆魂やドレインがあることから自然なことです。
これも騎士や吸血鬼もそうですが、それだけをわざわざ集めようとする意味はありません。そこで、(特に多色アンコモンに)部族ロードやライフゲイン誘発の効果を持つカードを用意して、リミテッドの戦略としています。
『モダンマスターズ 2015年版』においては、スピリットがその役割になっています。構築においては、スピリットは白青が活躍することが多いので、珍しいことです。
スピリットといえば『神河物語』ブロックがもっとも割合が多いですが、『モダンマスターズ 2015年版』では他のセットのスピリットも収録されています。
ただ、スピリットデッキを成立させる、「スピリットを参照するカード」となると『神河物語』がほとんどです。スピリットクラフトや転生など、スピリットを参照する能力がコモンにも豊富にあるという点が大きかったのかもしれません。
翻訳記事その他 2015.5.28 リミテッドにおける2色の組み合わせ
https://mtg-jp.com/reading/translated/0014981/
白黒
白黒は恐らく、アーキタイプとして成立させるのが最も難しい色の組み合わせだろう。通常、除去については最高のものを持っているが、しかしクリーチャーがうまく噛み合わないのだ。白が持つクリーチャーは小型のものか、あるいはトークンであることが多い。黒が持つクリーチャーにはある程度の幅があるものの、白黒のように除去に力の入った色の組み合わせの中で理想的な高打点のクリーチャーが手に入ることは稀なのだ。除去の強さには期待していいだろう。問題は、クリーチャーの質だ。
白黒という色の組み合わせは、そのセットのメカニズムではっきりと示されるか、あるいは多くのシナジーが用意されている場合に現れることが多い。そして『モダンマスターズ 2015版』では、白黒が存在できるかという問いに「イエス!」と自信を持って答えられる最高の相棒がいる。それは「スピリット」だ。
これらはこのコラムでもプレビュー記事としてご紹介したが、今回のセットで白黒の戦略をとる最大の理由に据えられている。この色の組み合わせはスピリットと「秘儀」を駆使して生き残ることに長けていて、それは必然、ゲーム後半に滅法強い戦略となるだろう。
ここ最近は、リミテッド向けに各2色に戦略を用意することが定番になっています。例えば白青は、両者とも防御的なクリーチャーと飛行クリーチャーが多いため、「地上を止めて空から殴る」が定番となっています。
一方、白黒という2色は定番の戦略と言うよりは、セット固有のメカニズム、あるいは特別にシナジーを与えることが多いようです。例えば、『エルドレインの王権』だと、白黒はセットのテーマである騎士が割り当てられています。『イクサラン』では吸血鬼がそうでしょう。
それ以外で言えば、ライフゲインをテーマにすることがあります。白は絆魂やライフゲイン、黒は絆魂やドレインがあることから自然なことです。
これも騎士や吸血鬼もそうですが、それだけをわざわざ集めようとする意味はありません。そこで、(特に多色アンコモンに)部族ロードやライフゲイン誘発の効果を持つカードを用意して、リミテッドの戦略としています。
『モダンマスターズ 2015年版』においては、スピリットがその役割になっています。構築においては、スピリットは白青が活躍することが多いので、珍しいことです。
スピリットといえば『神河物語』ブロックがもっとも割合が多いですが、『モダンマスターズ 2015年版』では他のセットのスピリットも収録されています。
ただ、スピリットデッキを成立させる、「スピリットを参照するカード」となると『神河物語』がほとんどです。スピリットクラフトや転生など、スピリットを参照する能力がコモンにも豊富にあるという点が大きかったのかもしれません。
神河自作 - 青のレアの忍者
2020年2月12日 Magic: The Gathering今回作ったのは以下のカードです。
かつての『神河物語』での方針「レアのクリーチャーはすべて伝説のクリーチャー」は大失敗だったので、踏襲する必要はありません。
伝説テーマの『ドミナリア』では、伝説クリーチャーと伝説でないクリーチャーの枚数は、それぞれ16枚と11枚です。伝説の方が多いとはいえ、枚数は極端に偏ったものではありません。
これらのことを踏まえて、伝説でないクリーチャーも作る方針です。
分身の達人 (2)(青)(青)今までレアのクリーチャーは伝説ばかり作ってきましたが、今回は伝説でないクリーチャーにしました。
クリーチャー ― 人間・忍者 レア
忍術(1)(青)
あなたは~の忍術を起動するに際し、追加で忍術の起動コストを望む回数支払っても良い。
トークンでない~が戦場に出た時、追加で支払った忍術の起動コスト1回につき、そのコピーであるトークンを1体、タップ状態で攻撃している状態で生成する。
~がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたはカードを1枚引いてもよい。
1/3
かつての『神河物語』での方針「レアのクリーチャーはすべて伝説のクリーチャー」は大失敗だったので、踏襲する必要はありません。
伝説テーマの『ドミナリア』では、伝説クリーチャーと伝説でないクリーチャーの枚数は、それぞれ16枚と11枚です。伝説の方が多いとはいえ、枚数は極端に偏ったものではありません。
これらのことを踏まえて、伝説でないクリーチャーも作る方針です。
『モダンホライゾン』における、元ネタがあるカードの記事です。
翻訳記事その他 2019.5.30 名前がなんだって?
https://mtg-jp.com/reading/translated/0032573/
連繋先は秘儀限定だったのがインスタントやソーサリー全般に拡張されたので、連繋コストも上がっています。
一つ気になるのは、マナコストがあることです。
元ネタの《常在精神》は、MTGで初の「(土地や第2面ではないのに)マナ・コストの無いカード」「プレイできないカード」です。他には、『時のらせん』の《均衡の復元》サイクルや『モダンホライゾン』の《衝撃の足音》と《モックス・タンタライト》ぐらいしかありません。ちなみに、それらの中で《常在精神》は唯一のアンコモンです。
このように、「マナコストがない」ことも《常在精神》の特徴と言えるのですが、そこは引き継がれなかったようです。
単体でも機能するようにするためか、あるいは、ルール上の複雑さからアンコモンではやらないようにした、ということかもしれません。
翻訳記事その他 2019.5.30 名前がなんだって?
https://mtg-jp.com/reading/translated/0032573/
プレイテスト名:永久精神《常在夢境》は、『神河救済』の《常在精神》をオマージュしたカードです。能力も、イラストも、名前も、意識していることが明らかでしょう。
参照したカード:《常在精神》
『モダンホライゾン』のカード:《常在夢境》
私はこのカードの2つのことが大好きだ。1つ目は、このアートは《常在精神》の素晴らしいオマージュでありこのセット中で私のお気に入りのアートだということだ。
2つ目は、インスタンかソーサリーへの連繋というアイデアが素晴らしいことだ! そして恐ろしい! 連繋のテキストをどんなインスタントやソーサリーにも連携できるようになった場合、大量のおかしなことが起こる。私の個人的なお気に入りはこれをストームを持つ呪文に連繋することだ。
連繋先は秘儀限定だったのがインスタントやソーサリー全般に拡張されたので、連繋コストも上がっています。
一つ気になるのは、マナコストがあることです。
元ネタの《常在精神》は、MTGで初の「(土地や第2面ではないのに)マナ・コストの無いカード」「プレイできないカード」です。他には、『時のらせん』の《均衡の復元》サイクルや『モダンホライゾン』の《衝撃の足音》と《モックス・タンタライト》ぐらいしかありません。ちなみに、それらの中で《常在精神》は唯一のアンコモンです。
このように、「マナコストがない」ことも《常在精神》の特徴と言えるのですが、そこは引き継がれなかったようです。
単体でも機能するようにするためか、あるいは、ルール上の複雑さからアンコモンではやらないようにした、ということかもしれません。
神河自作 - レアの伝説ムーンフォーク
2020年2月11日 Magic: The Gathering青の伝説クリーチャーが1体だけなので、そちらを作っていきます。
2枚作りましたが、最終的に残すのは1枚だけになるかもしれません。
反駁の嵐、アガヨウ (3)(青)(青)(青)
伝説のクリーチャー - ムーンフォーク・ウィザード レア
飛行
(1)(青)(青),あなたがコントロールする土地を1つ、オーナーの手札に戻す:呪文1つを対象とする。あなたの手札のカードの枚数がその呪文のコントローラーよりも多い場合、それを打ち消す。
4/4
鏡像の召喚士、キラク (3)(青)(青)
伝説のクリーチャー - ムーンフォーク・ウィザード レア
飛行
あなたの終了ステップの開始時に、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーの手札があなたより少ない場合、その差に等しい数の、飛行を持つ青の1/1のイリュージョン・クリーチャー・トークンを生成する。
3/3
2枚作りましたが、最終的に残すのは1枚だけになるかもしれません。
神河資料 - 反転と変身の混同
2020年2月11日 Magic: The Gathering『イクサラン』についての一問一答の記事です。
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.10.17 こぼれ話:『イクサラン』 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0019796/
反転と変身とを間違えられています。ちなみに、この後の「なぜコモンやアンコモンの反転カードは存在しないの?」という質問でも混同されています。
ただ、ある意味、仕方がないことかもしれません。というのも、『イクサラン』における両面カードは、《アズカンタの探索》《水没遺跡、アズカンタ》のように、第1面のエンチャントは探索することを表し、第2面の伝説の土地は探索して辿り着いた場所を表しています。
「変身/Transform」というと、姿形は変わっても、同じ人物・物体ではあり続けるイメージがあります。このような両面カードを「変身」と言うのは違和感のある言葉です。《宝物の地図》と《宝物の入り江》は別の物体であり、地図が入り江に変身する訳ではありません。
一方で、「反転/Flip」は[ひっくり返す」という意味です。カードの物理的な変化で言えば、反転カードの上下をひっくり返すのも、両面カードの裏表をひっくり返すのも、同じ「ひっくり返す」ことになります。
そう考えると、「反転」と呼んでしまうのも分かります。
第1面と第2面が何であってもフレイバー的違和感が生じないのは、「反転」の「変身」にない利点かもしれません。逆に言えば、「反転」はフレイバーに欠けるネーミングということですが。
ただ、そもそもの話、『神河物語』の開発に関して、Mark Rosewaterは「日本の神話の共通するテーマが“変身”だということだった」と言ったそうです。それならば「反転」ではなく「変身」というネーミングにしそうなものですが、そうはなりませんでした。
どういった理由で「反転」というネーミングになったのかは疑問に思うところです。
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.10.17 こぼれ話:『イクサラン』 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0019796/
Q.『イクサランの相克』にも反転土地がありますか、それともこれは『イクサラン』だけのメカニズムですか?
A.両面カード(「反転」カードというのは『神河物語』ブロックで登場したもので、上下を反転させて違う形に変化するというものだった。これは両面カードの元になったのだ)は『イクサラン』ブロックに存在するもので、『イクサラン』セットだけに限ったものではない。
反転と変身とを間違えられています。ちなみに、この後の「なぜコモンやアンコモンの反転カードは存在しないの?」という質問でも混同されています。
ただ、ある意味、仕方がないことかもしれません。というのも、『イクサラン』における両面カードは、《アズカンタの探索》《水没遺跡、アズカンタ》のように、第1面のエンチャントは探索することを表し、第2面の伝説の土地は探索して辿り着いた場所を表しています。
「変身/Transform」というと、姿形は変わっても、同じ人物・物体ではあり続けるイメージがあります。このような両面カードを「変身」と言うのは違和感のある言葉です。《宝物の地図》と《宝物の入り江》は別の物体であり、地図が入り江に変身する訳ではありません。
一方で、「反転/Flip」は[ひっくり返す」という意味です。カードの物理的な変化で言えば、反転カードの上下をひっくり返すのも、両面カードの裏表をひっくり返すのも、同じ「ひっくり返す」ことになります。
そう考えると、「反転」と呼んでしまうのも分かります。
第1面と第2面が何であってもフレイバー的違和感が生じないのは、「反転」の「変身」にない利点かもしれません。逆に言えば、「反転」はフレイバーに欠けるネーミングということですが。
ただ、そもそもの話、『神河物語』の開発に関して、Mark Rosewaterは「日本の神話の共通するテーマが“変身”だということだった」と言ったそうです。それならば「反転」ではなく「変身」というネーミングにしそうなものですが、そうはなりませんでした。
どういった理由で「反転」というネーミングになったのかは疑問に思うところです。
神河自作 - レアのエンチャントのサイクル
2020年2月10日 Magic: The Gathering今回はサイクルを作成しました。
『神河物語』ブロックのメカニズムを意識したものです。それぞれ、転生、連繋、献身、歴伝、ピッチスペルです。
ピッチスペルだけ、キーワード能力ではありません。武士道はすでにアンコモンで使ったのもありますが、他の能力が色々なコンボを想像させるのに対して、地味で面白みに欠けると思ったためです。
流転輪廻 (2)(白)
エンチャント レア
~が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
あなたがコントロールする選ばれたタイプのクリーチャー1体が死亡するたび、あなたの墓地にある選ばれたタイプを持つ他のクリーチャー・カードを1枚を対象とする。前者の点数で見たマナ・コストが後者の点数で見たマナ・コストより大きい場合、あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。
秘術の連鎖 (3)(青)(青)(青)
エンチャント レア
あなたがインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを唱えるに際し、あなたは手札から他のインスタントかソーサリーであるカードを1枚公開してもよい。そうした場合、前者は後者のルール文章にある文章を得、その呪文の追加コストとして後者のマナ・コストを支払う。
血塗られた貢献 (2)(黒)
エンチャント レア
~が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ。
クリーチャー呪文を唱えるための追加コストとして、あなたは選ばれたタイプのクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうした場合、その呪文の総コストは生け贄に捧げられたパーマネントのマナ・コスト分だけ減少し、あなたはそのカードをインスタントを唱えられるときならいつでも唱えてよい。
途絶えることなき伝授 (2)(赤)(赤)(赤)
エンチャント レア
瞬速
~が戦場に出たとき、インスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを対象とする。あなたの各アップキープの開始時に、~が戦場にある場合、それをコピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。
あなたは呪文を唱えられない。
群れ呼びの儀式 (2)(緑)
エンチャント レア
あなたの手札にあるカードを1枚追放する:追放されたカードの点数で見たマナ・コストに等しい点数の(◇)を加える。このマナは、追放されたカードと同じ色を持つカードの(X)を含むコストにのみ支払うことができる。
『神河物語』ブロックのメカニズムを意識したものです。それぞれ、転生、連繋、献身、歴伝、ピッチスペルです。
ピッチスペルだけ、キーワード能力ではありません。武士道はすでにアンコモンで使ったのもありますが、他の能力が色々なコンボを想像させるのに対して、地味で面白みに欠けると思ったためです。
「マジックの(執筆時点からカウントして)最近10個のブロックそれぞれで最高のデザインのカード」についての記事です。
Making Magic -マジック開発秘話- 2012.3.21 トピカル・ジュース #4 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0004171/
シャドウムーア・ブロックのベスト・デザイン・カードとして《運命の大立者》が挙げられています。これが、後のLvアップ・クリーチャー、両面カードへとつながっていきました。
そして、それらの源流には反転カードがあった、ということです。
このような「変化」を描いたカードは度々登場しています。
翻訳記事その他 2011.10.19 野生の血に目覚めよ
https://mtg-jp.com/reading/translated/0004001/
メカニズムとしては、より古くからスレッショルドが存在しています。また、セット全体にあるメカニズムでなくとも、「~をコントロールしている限り~」のような、条件を満たすとパワーアップするカードは枚挙に暇がありません。
そうした流れで見ると、反転カードが新しかったのは、カード名やイラストも変化すること、またそれらを実現するための特徴的なレイアウトでしょうか。
特徴的なレイアウトは、両面カードやLvアップカードでも実装されていることを考えると、重要なことだったのかもしれません。
Making Magic -マジック開発秘話- 2012.3.21 トピカル・ジュース #4 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0004171/
教訓6:拡張せよ
さて、シャドウムーア・ブロックのベスト・デザイン・カードは、それ以降のカードの世界を大きく広げてくれたカードである――これだ。
《運命の大立者》はブライアン・ティンスマン/Brian Tinsmanの手によるもので、彼はレベルアップするクリーチャーという発想が大好きだった。もとのカードは少し違っていたが、私のマジック:ザ・ギャザリングのセットに関する考え方は、ギャザリングじゃないほうのマジックのセットについての考え方と同じである。各セットで、少しだけ拡張を試みなければならない。今までやったことのないもの、というだけの話ではない。既存のカードやメカニズムをちょっとひねるのは非常に簡単だが、すでに成功を収めたものに基づいて新しい要素を導入しても、それは拡張とは言えないのだ。
私がセットで見たいと思っているのは、失敗の危険性を持っているものだ。居心地のいい空間でだらだらするのは好みではない。私の大成功の多くは、開発部がなかなか手を付けようと思わなかった部分の着想だった。分割カード、混成マナ、ギルドを4/3/3に分けたこと、ブロックのテーマとしての部族、「土地ブロック」、両面カード。どれも後から見れば百点満点の成功だったが、それは私が危険を冒したからこそ手に入れられたものだ。
《運命の大立者》が後のLvアップ・クリーチャーにつながったのは明らかだが、そのデザインはLvアップ・クリーチャーのものよりもずっと重要だ。カードが雰囲気たっぷりに変化できるということ自体が、我々が探検すべき新しいメカニズムの流れだったのだ。両面カードもまた、《運命の大立者》の末裔と言える。反転カードは《運命の大立者》より前に存在したが、反転カードは失敗だと思われていた。《運命の大立者》は、我々が一度放棄した着想を拾い上げ、そしてその着想には充分な可能性があることを示したのだ。
シャドウムーア・ブロックのベスト・デザイン・カードとして《運命の大立者》が挙げられています。これが、後のLvアップ・クリーチャー、両面カードへとつながっていきました。
そして、それらの源流には反転カードがあった、ということです。
このような「変化」を描いたカードは度々登場しています。
翻訳記事その他 2011.10.19 野生の血に目覚めよ
https://mtg-jp.com/reading/translated/0004001/
#1 - 狼男は、人間形態と狼男形態を取れなければならない
狼男カードは2つの状態を持つクリーチャーでなければならない。マジックはこれまでに何度もこのデザインに取り組んできている(スレッショルド、反転カード、Lvアップなど)。
メカニズムとしては、より古くからスレッショルドが存在しています。また、セット全体にあるメカニズムでなくとも、「~をコントロールしている限り~」のような、条件を満たすとパワーアップするカードは枚挙に暇がありません。
そうした流れで見ると、反転カードが新しかったのは、カード名やイラストも変化すること、またそれらを実現するための特徴的なレイアウトでしょうか。
特徴的なレイアウトは、両面カードやLvアップカードでも実装されていることを考えると、重要なことだったのかもしれません。
神河自作 - 明神サイクル
2020年2月9日 Magic: The Gathering神河次元には多くの神がいます。その中でも、明神はクリーチャー・タイプ「神」を得るに相応しいほど別格のようです。
以前にも日記で引用した記事から、そのことが伺えます。(神河資料 - 神・クリーチャー https://researchofkamigawa.diarynote.jp/202001092058417142/)
Latest Developments -デベロップ最先端- 2017.4.15 『アモンケット』でのデベロップの疑問
https://mtg-jp.com/reading/ld/0018671/
こうした重要性を考えれば、神河のオリジナルエキスパンションにおいても、作成するべきだと考えます。また、神話レアがふさわしいでしょう。
以前の明神サイクルを踏まえて、「手札から唱えると神性カウンターが置かれて戦場に出る」「神性カウンターが置かれている限り破壊不能を持つ」「神性カウンターを取り除くことがコストの起動型能力」の3つを持たせます。
過去の能力を踏まえつつ、多少ひねった形にしました。
クリーチャー・タイプ「神」は、フレイバー的には持っていても問題ないと判断したので、持たせています。
以前にも日記で引用した記事から、そのことが伺えます。(神河資料 - 神・クリーチャー https://researchofkamigawa.diarynote.jp/202001092058417142/)
Latest Developments -デベロップ最先端- 2017.4.15 『アモンケット』でのデベロップの疑問
https://mtg-jp.com/reading/ld/0018671/
どのように神々を『テーロス』から改良するか?
このセットは神々のいる最初のセットではありません――その栄誉は『テーロス』か、明神を含めるのであれば『神河物語』のものです。
こうした重要性を考えれば、神河のオリジナルエキスパンションにおいても、作成するべきだと考えます。また、神話レアがふさわしいでしょう。
以前の明神サイクルを踏まえて、「手札から唱えると神性カウンターが置かれて戦場に出る」「神性カウンターが置かれている限り破壊不能を持つ」「神性カウンターを取り除くことがコストの起動型能力」の3つを持たせます。
審判を下すもの、浄火明神 (6)(白)(白)(白)
伝説のクリーチャー — スピリット・神 神話レア
~は、これがあなたの手札から唱えられた場合、その上に神性カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
~の上に神性カウンターが置かれているかぎり、これは破壊不能を持つ。
~から神性カウンターを1個取り除く:土地でないパーマネント3つを対象とし、それらを追放する。
5/5
歴史を記憶するもの、風見明神 (6)(青)(青)(青)
伝説のクリーチャー — スピリット・神 神話レア
~は、これがあなたの手札から唱えられた場合、その上に神性カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
~の上に神性カウンターが置かれているかぎり、これは破壊不能を持つ。
~から神性カウンターを1個取り除く:あなたの墓地にあるパーマネント・カードでないカードをすべてあなたの手札に戻す。ゲームの残りの間、あなたの手札の上限は無くなる。
2/5
報復するもの、夜陰明神 (5)(黒)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — スピリット・神 神話レア
~は、これがあなたの手札から唱えられた場合、その上に神性カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
~の上に神性カウンターが置かれているかぎり、これは破壊不能を持つ。
~から神性カウンターを1個取り除く:~は各対戦相手に5点のダメージを与え、あなたは5点のライフを得る。ゲームの残りの間、各対戦相手の手札の最大枚数は5少なくなる。
4/3
焼き尽くすもの、激憤明神 (6)(赤)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — スピリット・神 神話レア
~は、これがあなたの手札から唱えられた場合、その上に神性カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
~の上に神性カウンターが置かれているかぎり、これは破壊不能を持つ。
~から神性カウンターを1個取り除く:1から5までの数を選ぶ。各プレイヤーは土地をX個生け贄に捧げる。~は他の各クリーチャーにX点のダメージを与える。Xは選ばれた数である。
6/4
生命を呼び覚ますもの、生網明神 (5)(緑)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー — スピリット・神 神話レア
~は、これがあなたの手札から唱えられた場合、その上に神性カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
~の上に神性カウンターが置かれているかぎり、これは破壊不能を持つ。
~から神性カウンターを1個取り除く:土地を最大8つまで対象とする。それらは8/8のクリーチャーになる。それは土地でもある。
8/8
過去の能力を踏まえつつ、多少ひねった形にしました。
クリーチャー・タイプ「神」は、フレイバー的には持っていても問題ないと判断したので、持たせています。
神河資料 - 伝説クリーチャーの開封比
2020年2月9日 Magic: The Gathering
『ドミナリア』の記事です。
翻訳記事その他 2018.4.3 『ドミナリア』の歴史をデザインする
https://mtg-jp.com/reading/translated/0030473/
伝説については、『神河物語』で主要テーマとして色々な形でスポットが当てられました。しかし、まだ伝説の扱い方には工夫の余地があった、ということです。
神河ブロックでは伝説に注目させようと、レアのクリーチャーをすべて伝説にしました。これがとんでもない大失敗であったことは以前の日記に書いた通りです。(神河教訓 - テーマがコモンに存在しなければ、それはテーマではない https://researchofkamigawa.diarynote.jp/201912020954324054/)伝説のクリーチャーが殆どレアだったために、伝説のクリーチャーを目にする機会が少なかったことが大失敗でした。
『ドミナリア』ではその反省を踏まえました。『イニストラード』の両面カードのように、1パックに必ず1枚伝説のクリーチャーを入れたのです。これによって、パックを開ければ必ず伝説のクリーチャーを目にすることになるので、注目を集めることに成功しました。
もっとも、これは印刷技術の向上の結果でもあるので、『神河物語』でもそうしていれば、とは一概には言えません。では当時の技術でどうすれば良かったのか?と考えると、答えを出すのは中々難しいところです。
また、『ドミナリア』では「レアのクリーチャーをすべて伝説のクリーチャーにする」という規則はなくなったので、レアにも伝説ではないクリーチャーが作られました。特に、《ゴブリンの鎖回し》《鉄葉のチャンピオン》のサイクルは構築での実績も華々しいものが多かったです。
翻訳記事その他 2018.4.3 『ドミナリア』の歴史をデザインする
https://mtg-jp.com/reading/translated/0030473/
伝説性
私がこのセットで最も多く調整した事柄のひとつは、間違いなく「伝説の」特殊タイプの存在です。私はずっとレジェンドが大好きでした。私は『レジェンド』のセットによって、多くの魅力的でエキサイティングなキャラクターを持つゲームであるマジックに大いに惹きつけました。私は長年に渡り、タイプ1のデッキで、最も効率的なことではないにも関わらず《カラカス》で守られた《沼地の王ソルカナー》や《Rasputin Dreamweaver》のようなカードをプレイしていました。
開発部の誰かが伝説性を単なる欠点であることを嘆くとき、私は常にそれらが新しいデザインを可能にし、その欠点がそれらを他のものより強くすることができ、そして重要なことは他のカードの「伝説性」を参照してそれらをもっとすごいことができることだとすぐに反論しています。『神河物語』でも伝説を主要なテーマとして扱いましたが、それらの初期のセットで提供したもの以上の可能性と改善の余地があるように感じられました。
ある時、イーサン・フライシャーは開発名『Salad』で1パックに1枚伝説のクリーチャーを入れたいと提案しました。私はとても惹きつけられました。その後、『Salad』は基本セットになり、そのアイデアはそこでは理にかなわなかったので、私はすぐにそのアイデアを『ドミナリア』のために手に入れました。
私にとっては、これは何らかの仕掛けではなく、このセットが強調しているものをそれぞれのパックで提供する上手い方法でした。我々は『イニストラード』の両面カードなど過去のセットで同じようなことを行っていました。私はこれが想像力を激しくかき立てる、さまざまなキャラクターの居場所を作り出す方法だと感じました。また統率者プレイヤーを笑顔にする簡単な方法にも見えました。
伝説については、『神河物語』で主要テーマとして色々な形でスポットが当てられました。しかし、まだ伝説の扱い方には工夫の余地があった、ということです。
神河ブロックでは伝説に注目させようと、レアのクリーチャーをすべて伝説にしました。これがとんでもない大失敗であったことは以前の日記に書いた通りです。(神河教訓 - テーマがコモンに存在しなければ、それはテーマではない https://researchofkamigawa.diarynote.jp/201912020954324054/)伝説のクリーチャーが殆どレアだったために、伝説のクリーチャーを目にする機会が少なかったことが大失敗でした。
『ドミナリア』ではその反省を踏まえました。『イニストラード』の両面カードのように、1パックに必ず1枚伝説のクリーチャーを入れたのです。これによって、パックを開ければ必ず伝説のクリーチャーを目にすることになるので、注目を集めることに成功しました。
もっとも、これは印刷技術の向上の結果でもあるので、『神河物語』でもそうしていれば、とは一概には言えません。では当時の技術でどうすれば良かったのか?と考えると、答えを出すのは中々難しいところです。
また、『ドミナリア』では「レアのクリーチャーをすべて伝説のクリーチャーにする」という規則はなくなったので、レアにも伝説ではないクリーチャーが作られました。特に、《ゴブリンの鎖回し》《鉄葉のチャンピオン》のサイクルは構築での実績も華々しいものが多かったです。
もう1枚のアーティファクト枠を作りました。
1つが神の与えたものなので、もう1つは神が使うものが丁度いいでしょう。そこで、和風モチーフで神の使うもの、ということから宝船を思いつきました。それが以下のカードです。
当初は七福神に合わせて、7体のスピリットにちなんだ能力を持たせようかと思いましたが、難易度が高すぎると思うのでそこは省きました。
神の使う物、とは言いましたが、スピリット限定ではなく、スピリットだと有利に働くぐらいの調整です。
1つが神の与えたものなので、もう1つは神が使うものが丁度いいでしょう。そこで、和風モチーフで神の使うもの、ということから宝船を思いつきました。それが以下のカードです。
神々集う宝船 (2)
アーティファクト - 機体 レア
~が戦闘ダメージを与えるたび、宝物・トークンを1つ生成する。
あなたがコントロールするスピリット1体をタップする:ターン終了時まで、~はアーティファクト・クリーチャーになり+1/+1の修整を受けると共に警戒を得る。
搭乗2
4/4
当初は七福神に合わせて、7体のスピリットにちなんだ能力を持たせようかと思いましたが、難易度が高すぎると思うのでそこは省きました。
神の使う物、とは言いましたが、スピリット限定ではなく、スピリットだと有利に働くぐらいの調整です。