神河現代 - 公式ストーリー第12章
神河現代 - 公式ストーリー第12章
神河現代 - 公式ストーリー第12章
公式サイトで、ネオ神河のストーリー記事が公開されました。
今日も1日2本更新です。もう1本は別記事にて取り上げます。

 魁渡は頭に血が上るのを感じた。「みんな探す場所を間違ってる。俺が見た男を追いかけるんじゃなくて、未来派を犯人にしようとしてる。俺が見たあいつが犯人だ」 その声は露骨な怒りを帯びていた。

 誰も耳を傾けようとはしなかった。魁渡の言葉には。

 騒音と霧に負けまいと、彼は叫んだ。「あの男は逃げたんだよ。誰も何もしなかったら、もう二度と陛下の姿を見られないかもしれないのに!」

 両目に忠告を宿し、軽脚が振り返った。「魁渡さん、自室に戻りなさい。これは皇国の問題です」

 その時、彼は感じた――いや、ずっと以前からわかっていた。

 ここは自分の居場所ではない。

 一度だって、そうではなかった。

 香醍の間から離れながらも、頬を流れる怒りの涙が止まらなかった。そして自室に着いた時には、何をすべきか彼はわかっていた。

 英子を置いていくのは心が裂かれるようだった。けれど姉は永岩城に居場所がある。目的がある。

 そして、求めていたものではなくとも、今や自分にもひとつの目的があった。

 神河のどこかにいる、あの金属の男を探し出す。友を見つけて連れ帰る。そしてそれまでは、決して皇宮に再び足を踏み入れはしない。

 その夜、魁渡は永岩城の最後の壁を越えた。振り返ることはなかった。

引用元
神河:輝ける世界 EPISODE 12
メインストーリー第1話:永岩城の異邦人
https://mtg-jp.com/reading/ur/NEO/0035741/


これまでは、魁渡や神河の歴史の紹介といった趣でした。
今回からは、タイトルにもある通り、メインストーリーです。

それだけ長文になっています。
ひとまず大雑把な流れを抑えておきます。

[1] 魁渡は幼い頃から永岩城にて訓練を受け、皇とも友好があった。
[2] ある時、皇との会談に訪れた未来派との会話から、技術を規制する管理体制に疑問を持ち始める。
[3] 自分の考えが変わったことを皇に話すと、師匠である軽脚(けいぎゃ)先生に告げ口をされ、自分の居場所が永岩城とではないと感じる。
[4] 皇が失踪したその日、魁渡は永岩城にて、未来派とは様子が異なる、金属の腕の男と遭遇し、彼が犯人と確信する。
[5] そのことを周囲に報告するも、未来派の仕業だと誤解されたため、独自で調査することを決意し、永岩城を出る。

魁渡が失踪した皇を追うのは、個人的な友好関係からであり、組織への忠誠心ではありません。
こうした点は、公式ストーリー第1章(※1)でも触れられていましたが、その友好関係や、組織への考え方の変遷、そして失踪事件当日の様子が詳細に語られています。

公的な大義でなく個人的な思惑で動くあたりは、旧神河の梅澤俊郎にも通じるところがあります。

※1
神河現代 - 公式ストーリー第1章
https://researchofkamigawa.diarynote.jp/202112172006063894/

コメント

レベラー
2022年1月25日22:38

覚醒前ナーセットもそうでしたが、
PWの灯があるキャラは、周囲になじめないことが多いのですかね?
(普通に馴染めているキャラもいるので、そうでは無いかもしれませんが)
そして、皇が普通に剣術が強くてビックリしました。
やはり、放浪者さんの正体が皇である可能性がたかいのでしょうか?
この先のストーリーが楽しみです!

研究者
2022年1月25日23:32

PWの灯が覚醒するような過酷な出来事や、PWの灯による次元移動での体験があると、そうでない者達とは隔たりを感じるかもしれませんね。

メタな観点では、何かしらの敵対関係があってこそストーリーは作りやすいので、周囲とも何かしらの対立点があることが多いのではないでしょうか。
魁渡の場合、敵対する存在だけではなく、皇という親友がいますが、これも敵対関係を乗り越えた先の目的という役割と言えます。

nophoto
Sin
2022年1月26日7:13

合理的思考が青黒の領分なんだなぁと。
なので調和と宗教の緑白が機能不全の時は青黒が主人公になりうるわけですね。

研究者
2022年1月26日7:50

そういえば今のところ、登場人物が青がらみに偏っていますね。
魁渡、梅澤、タメシ(ムーンフォークなので少なくとも青)、テゼレット、ジン=ギタクシアス
皇は白でしょうが、それ以外の、他色キャラクターがどうなるのか気になります。

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