神河当時 - デザイン演説2005
神河当時 - デザイン演説2005
神河当時 - デザイン演説2005
Third Stage (Invasion through Saviors of Kamigawa)
The third stage’s innovation was the theme. Blocks were all given a crystal clear identity that not only made the sets easier to understand by the consumer but also made them easier to design by R&D. (For more on the importance of themes, feel free to check out my column on the importance of themes, “Lions, Tigers and Bears”)

The Head Magic Designer of this stage was Bill Rose. Besides creating themes, Bill took a great deal of time finding ways to improve on all aspects of the game from tweaking the sets to improve limited play (both in sealed and draft) to instituting loose quotas to make sure that the different styles of players received “their cards” each set to tightening and reevaluating the color pie. It is my opinion that the third wave was the wave of the most significant gains in design technologies.

That said, what room can there be for further improvement? We’ll get to those in a minute.

The other important point I need to make is that everything I’m talking about is going to start in Ravnica. You won’t need a year to see the changes I’m talking about. No, previews for the new order start next week.

引用元
STATE OF DESIGN 2005 Posted in Making Magic on December 3, 2013
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/state-design-2005-2005-08-29


マローは毎年、1年間のセットを振り返るデザイン演説という記事を書いています。
それが始まったのが2005年であり、ちょうど神河ブロックがすべて発売された後であり、ラヴニカブロックが発売される前の、谷間のタイミングでした。

神河についてどのような総括がされていたのか気になるところです。
ただし、この時は、神河だけでなく、黎明期から神河までの全てのセットを3つの時代に区分けして、どのようなデザイン意図があったのか、ラヴニカ以降のセットはどうなるか、という視点で語っています。

第一世代の『アルファ』から『アライアンス』は、カード1枚1枚のレベルでメカニズムやフレイバーが考えられてデザインされていました。
つまり、セットや陣営などでメカニズムやフレイバー的な繋がりがありません。

第二世代の『ミラージュ』から『プロフェシー』は、ブロックが導入されました。
3つのセットでメカニズムやフレイバー的な連続性が生じるようになったのです。
一方で、ブロック全体を定義づけるようなテーマには欠けていました。
確かに、ミラージュ・ブロックやマスクス・ブロック内で共通したものが何かと聞かれて答えるのは簡単ではありません。

第三世代の『インベイジョン』から『神河救済』は、テーマが導入されました。
インベイジョン・ブロックの多色、オデッセイ・ブロックの墓地、オンスロート・ブロックの部族、ミラディン・ブロックのアーティファクト、神河・ブロックの和風トップダウンなどです。

では、これからの世代はどんな点が新しくなるのでしょうか?

1つには、ブロック全体をデザインすることです。
ブロック内のセットにテーマというつながりが出たのをさらに進めます。
例えば、ラヴニカ・ブロックではギルドを4・3・3に配分していますし、ローウィン・ブロックでは大小大小の4セット構成としています。

2つには、ブロック間をデザインすることです。
テーマを導入したことでブロック内の繋がりが大きくなったことの裏返しで、異なるブロック間での繋がりが小さくなりました。
これが顕著に出てしまったのがミラディン+神河期のスタンダードでしょう。
親和デッキはミラディン・ブロックのカードだけで完結していますし、神河ブロックのメカニズムである転生や連繫やスピリットクラフトなどは他のセットとシナジーが生じにくいものです。
そこで、テーマは導入しつつも、他のブロックともシナジーが生じるようにします。
ラヴニカブロックでは、神河ブロックのフォローをするとあります。
発売前なので当然ですが、具体的には述べられていません。
推測するならば、各ギルドの指導者と勇者サイクルで伝説クリーチャーを、ルサルカや幻霊サイクルなどでスピリットクリーチャーを用意したのがそれに当たるでしょうか。

3つには、デザインとクリエイティブを融合することです。
よりフレイバーを感じられるように、メカニズムやカードにクリエイティブの意見を取り入れていきます。
パッと見て分かるようなものではないので、残念ながら例は思いつきません。

神河ブロック単体ではなく、これまでのセット全体を見た上で神河がどのような位置にあるのか、という話でした。
ブロック間のシナジーという点については、神河はその欠点が出てしまいました。
と同時に、それを克服する工夫が次のラヴニカから始まりました。
ミラディン+神河期のスタンダードがひどい環境だった一方で、神河+ラヴニカ期のスタンダードが良い環境(人によっては最高とも)となったのは、こうしたデザインの変化も一つの原因と言えるでしょう。


コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索