昨日の記事の続きです。
《脂火玉/Tallowisp》を使ったデッキがさっそく提案されています。
1つは《手の檻/Cage of Hands》などの(疑似)除去系のオーラを、もう1つは《不退転の意志/Indomitable Will》などの強化系オーラを詰め込んでいます。後に《脂火玉/Tallowisp》でも、両方のタイプのオーラが使われていましたので、どちらの方向性でも悪くないでしょう。
余談
脂火玉の英語名「Tallowisp」が「Tallow-Wisp」ではないのか、という原文の話が、日本語訳では「の」の有無として翻訳されています。こういったところにも、言語の違いをどうするかの工夫が見て取れるのは面白いところです。
そのままで
君のプレイするクリーチャーが全部《シヴの使者/Shivan Emissary》だったらどうなるだろう? こいつはそれにかなり近い。《脂火玉/Tallowisp》が出てれば、君はクリーチャーをプレイするごとに《平和な心/Pacifism》なり《拘引/Arrest》なり《手の檻/Cage of Hands》なりをひっぱってこれる。そうすれば、あと(1)(白)なり(2)(白)なり払うだけで、君がクリーチャーを1体出すごとに、相手のクリーチャーが1体封じられてくんだ。最悪、相手にクリーチャーがいなくても、デッキからエンチャントを抜ききってしまえばそれいこう引くことは無くなるだろうね。そのまま
クリーチャー (20)
4 Angelic Page
4 Hikari, Twilight Guardian
4 Kabuto Moth
4 Kami of Ancient Law
4 Tallowisp
インスタント (4)
4 Otherworldly Journey
エンチャント (12)
4 Arrest
4 Cage of Hands
4 Pacifism
土地 (24)
19 Plains
4 Blinkmoth Nexus
1 Eiganjo Castle
60 カード
答え無き質問
《脂火玉》について思いをはせるとき、僕はとある人生の大いなる疑問を頭から追い払うことができなくなる。その質問とは、「「の」の字はどこにいったんだ?」ってことだ。脂火「の」玉。「脂」+「火「の」玉」。脂火の玉。文字は名前に織り込まれてるのかもしれないけど、それを把握しろっていうのはそっちの勝手だ。例えば「かさかさでぼろぼろの巻物とか書物を、裸火とか踊ってる蝋燭の脇に置いといてるやつは誰だ?」なんてのは、単なるいちゃもんつけだろう。もっとも……保険金詐欺を狙ってるんじゃなければね。水面院の黒幕め。考えてるねぇ。
ウォンバット出現注意報
《脂火玉》は、もちろんこの手のやつで初めてってわけじゃない。個別エンチャントの弱点を埋め合わせて使えるものにしようとしてきたクリーチャーは他にもいる。《伝承の紡ぎ手ハキーム/Hakim, Loreweaver》。《玉虫色のドレイク/Iridescent Drake》。《ルートウォーターのシャーマン/Rootwater Shaman》。《アカデミーの研究者/Academy Researchers》。《スランのゴーレム/Thran Golem》。《アカデミーの事務局長レイン/Rayne, Academy Chancellor》。《遊牧の民の神話作家/Nomad Mythmaker》。《狐の神秘家/Kitsune Mystic》。それと、僕が文章を書くにおいて先に言い訳しとかなくちゃいけないんだろうけど、僕はこれまで《狂暴ウォンバット/Rabid Wombat》についてどれだけ触れてきたんだろう?!?!? おやおや。
《脂火玉》は非常に多芸なカードだ。そもそも繰り返しカードを探せる効果は多芸なもんだしね。これに絡んだデッキを組もうと思ったら、ある程度は限定される(スピリットとエンチャントを満載しなくちゃいけない)けど、そこからの方向性はいくつもある。例えば、《支配魔法/Control Magic》型。例えば、純然たる多機能型(例えば、《刺青の護法印/Tattoo Ward》は探してくることのできるエンチャント破壊だ)。例えば、バカっぽいビートダウン型。次に何がくるかわかるかい?
《またたくスピリット/Blinking Spirit》は「精霊術」能力を持つどのクリーチャーとでもばかばかしいぐらいのコンボになっていて、《脂火玉》も例外ではない。《またたくスピリット》を戻しては出し続ければ、手札はカードで満載になるだろう。《脂火玉》で探してくるべきエンチャントがあって、そいつが《脂火玉》なり《またたくスピリット》なりと同じ色をしてるんなら、手札が満載になることはすばらしいことだろうね。いやあ。《浄火の鎧/Empyrial Armor》があったらねぇ。いや、待てよ……あるじゃん! 素晴らしいじゃないか!
《浄火の鎧》と《またたくスピリット》の時代まで遡るんなら、制限は天井無しだ。エンチャントの数をアドバンテージにするなら、《祖先の仮面/Ancestral Mask》はどうだ? エンチャントが《象の導き》でも《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》でもいいじゃないか? それに、この手のタフネス強化カードを入れるなら、ジャッジメントの“幻影”シリーズだってデッキのスピリットの数に入るだろう? 《幻影の遊牧の民/Phantom Nomad》が自分で引っ張ってきた《浄火の鎧》を着込むなんてのはいいんじゃないかな。
炎の幻影
クリーチャー (21)
4 Blinking Spirit
4 Eternal Dragon
2 Kitsune Mystic
1 Nomad Mythmaker
2 Phantom Centaur
2 Phantom Nantuko
2 Phantom Nomad
4 Tallowisp
エンチャント (16)
2 Ancestral Mask
2 Armadillo Cloak
1 Coalition Flag
2 Elephant Guide
4 Empyrial Armor
3 Indomitable Will
1 One with Nature
1 Pariah
土地 (23)
6 Plains
5 Forest
4 Brushland
4 Elfhame Palace
4 Windswept Heath
60 カード
それではまた来週。それまで《脂火玉》の使い道を計画しておいてくれたまえ (すぐに現実になるよ……)。
引用元
パンツを買いに 更新日 Feature on 2005年 1月 13日
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%84%E3%82%92%E8%B2%B7%E3%81%84%E3%81%AB-2005-01-13
《脂火玉/Tallowisp》を使ったデッキがさっそく提案されています。
1つは《手の檻/Cage of Hands》などの(疑似)除去系のオーラを、もう1つは《不退転の意志/Indomitable Will》などの強化系オーラを詰め込んでいます。後に《脂火玉/Tallowisp》でも、両方のタイプのオーラが使われていましたので、どちらの方向性でも悪くないでしょう。
余談
脂火玉の英語名「Tallowisp」が「Tallow-Wisp」ではないのか、という原文の話が、日本語訳では「の」の有無として翻訳されています。こういったところにも、言語の違いをどうするかの工夫が見て取れるのは面白いところです。
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