昨日の記事の続きです。
最後に、反転と、神河物語の別のテーマである伝説と組み合わせることが提案されました。これにより、一方通行であることにもフレーバー的な理由づけができます。無名だったキャラクターが、何かをキッカケに名を残す(=伝説となる)ことはあっても、その逆はないからです。
このアイデアの提案者が、誰あろうリチャード・ガーフィールドということでした。流石と言うべきでしょう。
こうして複数のテーマをもたせつつ、ルール上でもフレーバー上でも納得がいくように仕上がったのは、中々に完成度が高いと思います。残念ながら今となっては両面カードの下位互換のような扱いですが。
もっとも、両面カードが可能になったのは、印刷技術の向上の結果でもあるでしょう。また、両面カードもそれはそれで実現に至るまでに色々苦労はあったのですから。「このとき両面カードを作っていれば」と単純に言えるものでもないでしょう。
いずれにせよ、反転カードは出来上がるまでも、出来上がったあとの後のメカニズムにも(反面教師という形であれ)、大きなストーリーがあると言えます。
※1
伝説のルール変更 更新日 Latest Developments on 2004年 9月 10日
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/latest-developments/%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%A4%89%E6%9B%B4-2004-09-10
リチャード王
デザインに関する興味深いことの一つに、様々な異なる側面の相互作用がある。神河物語 のデザインチームは、デザインの初期の段階で、このセットにはイメージ的にもメカニズム的にもレジェンドがぴったりだと認識していた (アーロンは2週前のコラム「伝説のルール変更」(※1)で、開発部にとってレジェンドに関するメカニズムを刷新するにはこれが最高のタイミングだと把握していた件を書いているね)。レジェンド、まあ伝説のクリーチャーだけど、こいつはブロックのテーマの一部であり、デザイナーはみんなこの昔ながらのメカニズムにどんな一工夫を加えようか考え始めていた。
例えば私は、このテーマに新たな切り口を加えたカードを何枚かデザインする機会に恵まれた。《山崎兄弟/Brothers Yamazaki》は同時に同じ伝説のクリーチャーを2体出すことを認めたカードだ。《今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda》は、新しいレジェンド・ルールによって、軽い伝説のクリーチャーというデザイン領域が開拓されたことによる産物だ (さらに言えば、プレイヤーを喜ばせる能力無しのクリーチャーを作ることが可能だって証明にもなったね)。
一方、最古のマジックのデザイナー(あくまでデザインにかけてきた年月の話だよ――ビル・ローズやマイク・エリオットはリチャードより年上だ)のリチャード・ガーフィールドは、伝説のクリーチャーで面白いことができないか考え始めた。ある日、彼は何の気なしに、ランディになんらかの条件を達成することで伝説になるクリーチャーのアイデアを話した。ランディは即座に、最後の1ピースを見つけたのさ。伝説のクリーチャーになることは一方通行の変身を説明してくれるし、反転カードのイメージ的にも素晴らしいものになる。
我が親愛なる読者諸君、かくしてここに英雄が誕生したのさ。 それではまたお会いする時まで。それまでの間、君が伝説となることの喜びを知ることを祈念しつつ。
引用元
反転動転驚天動地――神河物語 の反転カードのデザイン
https://web.archive.org/web/20041217003145/http://www.hobbyjapan.co.jp/magic/articles/files/20040922_01.html
最後に、反転と、神河物語の別のテーマである伝説と組み合わせることが提案されました。これにより、一方通行であることにもフレーバー的な理由づけができます。無名だったキャラクターが、何かをキッカケに名を残す(=伝説となる)ことはあっても、その逆はないからです。
このアイデアの提案者が、誰あろうリチャード・ガーフィールドということでした。流石と言うべきでしょう。
こうして複数のテーマをもたせつつ、ルール上でもフレーバー上でも納得がいくように仕上がったのは、中々に完成度が高いと思います。残念ながら今となっては両面カードの下位互換のような扱いですが。
もっとも、両面カードが可能になったのは、印刷技術の向上の結果でもあるでしょう。また、両面カードもそれはそれで実現に至るまでに色々苦労はあったのですから。「このとき両面カードを作っていれば」と単純に言えるものでもないでしょう。
いずれにせよ、反転カードは出来上がるまでも、出来上がったあとの後のメカニズムにも(反面教師という形であれ)、大きなストーリーがあると言えます。
※1
伝説のルール変更 更新日 Latest Developments on 2004年 9月 10日
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/latest-developments/%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%A4%89%E6%9B%B4-2004-09-10
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