神河当時 - 一方通行の反転
2020年5月14日 Magic: The Gathering昨日の記事の続きです。
昼夜メカニズムは不採用になり、反転カードで個別の変化条件は複雑であると分かった、というのが昨日までの流れです。
そこから、「変化を一方通行にする」としたことが複雑さを抑えるカギになりました。
これは、カードのデザインというだけでなく、ルール上もそう定義されています。
一方、両面カードは元に戻ることもあります。大きな違いと言えるでしょう。
こうした違いが生まれた原因としては、反転カードではテキスト欄が狭い、というのが考えられます。
また、両面カードが作られた『イニストラード』では、狼男がいます。そのフレイバー上、人間から狼男になるだけでなく、狼男から人間に戻るのもデザインしたかったのもあったでしょう。
もちろん、一時的追放で非反転に戻すことはできますが、テキストが長くなり、ただでさえ狭いテキスト欄に余裕がなくなるのは目に見えています。
こうした点でも、両面カードは反転の反省を活かしたのでしょう。
「ただの一方通行さ」
こんな状況の間ずっと、マジック開発部のディレクターのランディ・ビューラーはアースのデザインに目を光らせていた。ランディは反転カードには大きな可能性があることは理解したが、まだ明確な回答を示していないことも把握していた。ランディは変身に関する混乱を取り除くことに最も集中していた一人だ。昼/夜は、クリーチャーが存在する状態がどっちであるかを簡単に把握することに関してはうまくいくものの、関係してきた面々はみんなそれがうまくいかないことを理解していた。
ランディはカード自身に条件がついているというアイデアは気に入ったものの、変化を追っかけることがうっとうしい事態になり過ぎないようにする方法を見つけたいと思っていた。そして、このパズルは実験的デザインチームに渡されたんだ。デザインにおいては、「少は多なり」という言葉がある。つまり、デザインではできることが少なくなればなるほど完成に近づくということだ。デザイナーがカードに複雑さを加えていけば、それはえてして面白さを失ってしまう。この考えから、重大な突破口が開けた。どうしてクリーチャーは行ったり来たりと変化しなくちゃいけないんだ?
変身が一方的なものだったら?
一方通行の変身は、ランディが混乱の元だと考えている問題をほとんど解決した。プレイヤーは、クリーチャーが現在どちらの状態にあるかを覚えておく必要は無く、単純にそのクリーチャーが変身したか否かを覚えておくだけでいいんだ。しかし、そこにはもう一つ問題が残っていた。カードに魅力がなくちゃいけない。何かが欠けていたんだな。
引用元
反転動転驚天動地――神河物語 の反転カードのデザイン
https://web.archive.org/web/20041217003145/http://www.hobbyjapan.co.jp/magic/articles/files/20040922_01.html
昼夜メカニズムは不採用になり、反転カードで個別の変化条件は複雑であると分かった、というのが昨日までの流れです。
そこから、「変化を一方通行にする」としたことが複雑さを抑えるカギになりました。
これは、カードのデザインというだけでなく、ルール上もそう定義されています。
709. 反転カード
709.4 パーマネントの反転は一方通行である。パーマネントが反転状態になったら、それを再び反転していない状態に戻すことはできない。ただし、反転したパーマネントが戦場を離れた場合、それはそれまでの位相を記憶しない。rule 110.5 参照。
引用元
総合ルールビューア 7. その他のルール
http://whisper.wisdom-guild.net/cr/r/709/
一方、両面カードは元に戻ることもあります。大きな違いと言えるでしょう。
こうした違いが生まれた原因としては、反転カードではテキスト欄が狭い、というのが考えられます。
また、両面カードが作られた『イニストラード』では、狼男がいます。そのフレイバー上、人間から狼男になるだけでなく、狼男から人間に戻るのもデザインしたかったのもあったでしょう。
もちろん、一時的追放で非反転に戻すことはできますが、テキストが長くなり、ただでさえ狭いテキスト欄に余裕がなくなるのは目に見えています。
こうした点でも、両面カードは反転の反省を活かしたのでしょう。
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