昨日の記事の続きです。
当時のレジェンド・ルールの変更があってこそ、《今田家の猟犬、勇丸》のようなカードを作ることができた、ということです。勇丸は伝説を参照する訳ではありませんし、むしろただのバニラです。だからこそ、伝説がテーマのセットにふさわしく、それに伴うルール変更の象徴とも言えるのでしょう。
すべき時
話をちょっと先に進めて、神河物語のデザインに移ろう。セットがまとまってくるにつれ、このセットの中の大部分をレジェンドが占めることが明らかになってきた。そして、さらに明らかになってきたのが、我々は強くて、攻撃的で軽いレジェンドが本当に真剣に必要だったが、「レジェンド・ルール」の存在がそれを骨抜きにしていた。
そこに助けに現れたのがズヴィだった!
我々は絶対的に必要なとき以外、ルールを変更するのは好きではないが、今回はあまりにもパスするにはタイミングが良すぎた。「レジェンド・ルール」をちょっといじるだけで、我々はサブタイプ/特殊タイプの問題を修正し、“隠れたルール付きクリーチャー・タイプ”の問題を修正し、より強いカードを作ることができるようになるのだ。で、そうしたわけだ。変更点は以下の通り。1. クリーチャー・タイプの“レジェンド”は今後は存在しない。代わりに、クリーチャーは他のパーマネントのタイプと同様に、特殊タイプ「伝説の/Legendary」を持つ。これまでクリーチャー・タイプに「レジェンド/Legend」が含まれていたクリーチャーは、代わりに「伝説の/Legendary」の特殊タイプを持つ。今後は、クリーチャーのタイプを変更してレジェンドにすることはできない。
こうすればレジェンドのクリーチャーと伝説のアーティファクトや土地がうまい具合にまとまるし、クリーチャー・タイプやタイプ変更効果に「レジェンドは除く」とか書かなくて済むようになる。2. レジェンド・ルールは変更される。新しいルールは以下の通り。
420.5e 2つ以上の同名のパーマネントが「伝説の」の特殊タイプを持っている場合、それらすべてをそれぞれのオーナーの墓地に置く。これは「レジェンド・ルール」と呼ばれる。伝説のパーマネントが1つだけの場合、このルールは適用されない。
これは大きな機能的な変更だけど、それは我々に多くのものをもたらしてくれる。ゲームではプレイヤーが“死にカード”を引くことを無くしてくれる。相手の場にいるレジェンドと同じカードを引いてきたら、それが何もせずに手札で腐る代わりに、いい効果を狙ってプレイすることが可能なのだ。
しかし、今回の変更で私が一番気に入っているのは、これにより多くのデザイン上の“開かずの間”が開かれることで、その結果我々はさらに多くの軽くて強力なレジェンドを作ることができるようになるだろう。その証拠がこれだ。
《今田家の猟犬、勇丸》
我々は確かに強いレジェンドを作ったし、それらはデッキに入るようになった。いいかい、新しいセットには多くの強力な伝説のクリーチャーが登場するよ。そいつはまるで《悪辣な精霊シルヴォス/Silvos, Rogue Elemental》のクラスの同窓会並みさ!
引用元
伝説のルール変更 更新日 Latest Developments on 2004年 9月 10日
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/latest-developments/%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%A4%89%E6%9B%B4-2004-09-10
当時のレジェンド・ルールの変更があってこそ、《今田家の猟犬、勇丸》のようなカードを作ることができた、ということです。勇丸は伝説を参照する訳ではありませんし、むしろただのバニラです。だからこそ、伝説がテーマのセットにふさわしく、それに伴うルール変更の象徴とも言えるのでしょう。
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