昨日の記事の続きです。
次は反転後の話です。反転前でハンデス、反転後で《拷問台》という明確なシナジーを形成しています。ハンデス+《拷問台》というと《虚石の探索》《はぐれ影魔道士、ダブリエル》も同様です。このように自己完結した強力なデザインは、実にレアあるいは伝説のカードらしいと思います。
もちろん、ネズミをどんどん出していき、《鼠の短牙》を起動し続けていけば、必然としてこうなります。
私は《憎まれ者の傷弄り/Stabwhisker the Odious》のシナジー的なところが非常に気に入っています。
数年前、“ポックス”と呼ばれていた恐ろしいデッキがありました。“ポックス”デッキは(なんとなんと)《悪疫/Pox》を《Hymn to Tourach》や《Demonic Consultation》と共に使うデッキです。これらのカードは一緒になって対戦相手の手札を破壊し、相手をあっという間に死の淵に追い込みます。なんでそんなに早く死ぬのかって? まあ、《悪疫》使いは相手を《鋼のゴーレム/Steel Golem》や《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》で殴ったりするかもしれませんし、《呪われた巻物》でカードを見せてくるかもしれませんが、一番恐ろしい要素は《拷問台/The Rack》です。
おお、《拷問台》に捕らえられし者が逃げ出すことの何と難しきか。それが複数出てるなんてことになったらまさしく悪夢ですね(2枚目の《Hymn to Tourach》を引けないときに、まあ大抵はそうなんですけど、《Demonic Consultation》を使ってお手軽に見つけてくるんですよ)。問題は、対戦相手があなたの手札を破壊する番になったときです。あなたはすでに相手のアーティファクト・クリーチャーを止めるのに必死になっているような状況で、手札にカードが1枚も無いとしたら、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》も撃てるわけないですよ。ですよね? そしてその上に《拷問台》まであろうものなら、相手が自分を倒そうと一所懸命になっている状況でそこから抜け出すのはほとんど不可能でしょう。手札が無ければ、あなたはそれに殺されるでしょう。手札が無ければ、手札を改めて復活させる手段もおそらく持っていないでしょう。《拷問台》を止めるために手札をためるようだと、相手は手下であなたを殺しにかかるか、もっと侮辱的に、それらをとにかく捨てさせるかのどれかで来るでしょう。
そんなわけで、どっちにせよ最悪なんです。
私は、《憎まれ者の傷弄り》が単なる《拷問台》みたいな物だから好きだって言ってるわけじゃありません。私が《憎まれ者の傷弄り》を好きなのは、それが《拷問台》2枚分として働くようなものだからです。1枚の《拷問台》で3ライフを奪うのも十分ひどい話ですが、それが3/3の身体と一緒だとすると、カードを捨てることは2倍のダメージになります。
《鼠の短牙》はそれだけでも多くのゲームを勝ちに導いてくれます。《陰謀団の取調官》と異なり、《鼠の短牙》はインスタントとして働くので、ドロー・ステップに起動し続けることで、理論的には相手の手札をいつまでも0枚にロックすることができます。これも悪くはない状況ですが、勝利を保証してくれるわけではありません――すくなくとも、他の本気プレイヤーに対しては。一方で、《憎まれ者の傷弄り》はそんなでたらめはしません。彼がちょっとバク宙を見せれば、場の状況に素晴らしい一撃をお見舞いします。対戦相手が《鼠の短牙》いささか控えめな1/1よりも大きなクリーチャーを持っていたとしても、彼が《憎まれ者の傷弄り》を抑えられる保証はありません。その場合、《憎まれ者の傷弄り》氏は1ターンに6点なり何なりを直接顔面に叩きつけることになります。
しかし、この計画で行くのは簡単だなどと言うつもりはありません。《鼠の短牙》が《憎まれ者の傷弄り》に反転したら、強制捨て札の能力はなくなってしまうのです。そして、《鼠の短牙》と《憎まれ者の傷弄り》が1体ずついて、《鼠の短牙》の能力で相手の唯一の手札を捨てさせてしまった場合、あなたの場には突然2体の《憎まれ者の傷弄り》が現れてしまい、(新しいレジェンド・ルールにより)あなたの下には1体も《憎まれ者の傷弄り》が残らなくなってしまうのです。なので、あなたはほんのちょっとだけ注意深く行かなければいけませんが、それもこれだけ強力な効果を扱わなければいけない状況では妥当なところだと思います。
引用元
憎まれ者の短牙 更新日 Feature on 2004年 9月 8日
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/%E6%86%8E%E3%81%BE%E3%82%8C%E8%80%85%E3%81%AE%E7%9F%AD%E7%89%99-2004-09-08
次は反転後の話です。反転前でハンデス、反転後で《拷問台》という明確なシナジーを形成しています。ハンデス+《拷問台》というと《虚石の探索》《はぐれ影魔道士、ダブリエル》も同様です。このように自己完結した強力なデザインは、実にレアあるいは伝説のカードらしいと思います。
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