神河自作 - 考察:フレイバーテキスト
今回のオリジナルエキスパンションでは、フレイバーテキストをつけませんでした。

つけてもつけなくても、カードの機能は変わりません(銀枠を除く)。

しかし、名前通り「フレイバー」を持たせるうえでは重要です。《さまようもの》のように、バニラクリーチャーでありながら、その切ないフレイバーテキストから(他の要因もありますが)、人気が出るカードもあります。

同様にイラストもフレイバーという点で重要であり、その点は「基本根本」(オリジナルエキスパンション作成者向けのコラム)でも語られています。

Making Magic -マジック開発秘話- 2019.2.12 基本根本 #11:アート
https://mtg-jp.com/reading/mm/0031730/

細かな話をする前に、まずもっと大きな質問をしよう。今作っているセットには、アートは必要なのだろうか。なければ成立しないわけではない。セットのプレイテストにはアートがなくても問題ない。しかし、私は必要である、少なくともデザインチーム外の人々とプレイテストを行なうようになる際には必要であると主張しよう。なぜか。

それが重要だから、本当に、本当に重要だからである。

ゲームデザインの大部分は、プレイヤーの情緒的反応を呼び起こすことである。アートはその情緒的反応を呼び起こす上で大いに有用なのだ。今、各カードそれぞれに、フレイバーを持たせようとしている。カード名やルール文、あるいは場所があれば(そして書くことにすれば)フレイバーテキストはもう存在するが、それらは絵という影響力は持っていない。私がそう言えるのは、長年に渡り、我々が絵なしでのプレイテストをしてきた経験からである。

私は、ステッカー上では完成しているセットで何度もプレイしてきたのだ。それが、開発部がマジックをプレイする実態だったのだ。そして、その後で、我々は実際の商品となったブースターを手にするのである。実際のカードを使っての最初のゲームは、全く違う体験だった。テキストはまったく同じなのである。違っているのはアートが追加されていることだけなのに、もっと優れた別のセットであるように感じられたのだ。開発部はそのことを非常に重要であると認識し、アートを可能な限り早い段階でカードに入れられるよう、プレイテスト用カードを作る方法を変更した。アート無しでの外部プレイテストについては廃止した(存在しているアートを使うようにした)のである。


エキスパンションのカードすべてにイラストを付けるのはハードルが高いので、せめて一部のカードにはフレイバーテキストを付けておきたいと思います。これもこれで、決して楽ではないので、努力目標ですが。

コメント

BluE
2020年3月29日20:21

そういえば、セット名はつけないんでしょうか。

研究者
2020年3月29日20:32

一応、考えているものはあります。
最終決定はまた後で日記に書く予定です。

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