神河資料 - ニコル・ボーラスとテツオ・ウメザワ
神河資料 - ニコル・ボーラスとテツオ・ウメザワ
ニコル・ボーラスの企画記事の第1回から、《梅澤俊郎》の子孫である、《Tetsuo Umezawa》(テツオ・ウメザワ)に関する部分です。

企画記事 2017.8.3 多元宇宙ヒストリア 第1回:ニコル・ボーラス(上)
https://mtg-jp.com/reading/special/0019366/
2.『レジェンド』の物語
ニコル・ボーラスが最初に登場したのは古のセット『レジェンド』。多くの伝説クリーチャーに様々な物語がありますが、ニコル・ボーラスはその能力にふさわしい「強大な黒幕」でした。

ドミナリア次元。氷河期は過ぎ去って久しく、ファイレクシアの侵略の足音もまだ遠い時代のこと。ボーラスが支配する領域の一つがその世界にありました。熱帯のジャムーラ大陸近隣の諸島に興ったマダラ帝国です。豊かで多様な自然――すなわちマナに満ちているだけでなく、ドミナリアの他地域には見られない独自種族も生息しています。ボーラス自身の存在に比較すれば小さな世界のこれまた小さな国、ですが彼は自身が必要とする青・黒・赤のマナに満ちたその地に目をつけ、周到に我がものとしました。そして貴重な宝物のように愛でながら、謎めいた「皇帝」として影から支配するとともに周辺地域にもその侵略の手を広げてきました。

ボーラスはマダラ帝国に幾つかの重要な地位を定め、日常的な統治を彼らに任せていました。そのうちの二人がラムセス・オーバーダークとテツオ・ウメザワです。

ラムセスは野心溢れる狡猾な「暗殺者」、テツオは忠義に厚く高潔な「闘士」。ラムセスはしばしば皇帝に謁見し、捧げ物をし、意に従いながらその命令を利用して自身の権力を拡大してきました。ボーラス自身も、ラムセスのその野心を咎めるのではなく称賛してきました。

テツオは、本人や周囲が把握しているかどうかは不明ですが、その昔に遥か遠く神河次元にて勃発した「神の乱」の平定に大きな力となり、その後ドミナリアへと流された梅澤俊郎の子孫にあたります。彼はボーラスと色を同じくしながらも、私利私欲や支配欲を厳しく律する栄誉の掟のもとで生きてきました。二人は長いこと対立しながらも、表立って刃を交えるには至っていませんでした。

ですが多くの戦いを経てテツオは皇帝の残忍さと支配への渇望に嫌気を覚え、そして仲間の死によって反逆を決意します。彼は皇帝の腹心となったラムセスを追い詰めるとともに、皇帝自身に対しても念入りな策を練ります。まず仲間の仇でもあったラムセスの部下を殺害し、本拠地たる砦を破壊し、軍勢を退散させた後に一対一の決闘にて対峙しました。テツオは激しい戦いの末にラムセスを討ち、そしてボーラスへと向き直りました。

プレインズウォーカーである皇帝の力は圧倒的、ですがテツオには策がありました。ボーラスがマダラ帝国を手に入れたのはその豊富なマナのため。当時のボーラスはその存在そのものがあまりに強大すぎるがゆえに、物理的な世界でその身を維持するためには常に一定量のマナを必要としていたのでした。それを知っていたテツオは直接対決するのではなく、凄まじい儀式魔法にて帝国の広範囲を破壊し、マナの供給源を断つことでボーラスを滅ぼしました。マダラ帝国はその後混乱へと突入したと思われますが、詳しいことはわかっていません。


ニコル・ボーラスは「決闘で屠ったプレインズウォーカーは数千を超え、土をつけた回数は三本の指にも満たない」と言われますが、その数少ない敗北がテツオ・ウメザワによるものでした。

倒した方法は上記の記事でもザックリと概要が書かれていますが、より詳しいことは以下の記事の「4. その物語」にて解説されています。

2017/07/10 00:01 コラム あなたの隣のプレインズウォーカー ~第57回 ボーラスと梅澤もリマスター~
https://article.hareruyamtg.com/article/article_4357/

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