神河資料 - 《梅澤俊郎/Toshiro Umezawa》の行方
神河資料 - 《梅澤俊郎/Toshiro Umezawa》の行方
先日紹介した記事の中で引用されていた、『統率者(2016年版)』についての解説記事です。

あなたの隣のプレインズウォーカー ~第50回 あなたの隣のコマンダー2016~
https://article.hareruyamtg.com/article/article_3529/
6. この先のあれ

https://twitter.com/mtgjp/status/771002779259195394
【お知らせ】2017年4月28日発売『アモンケット』発表!ブロック第1セットでは、ニコル・ボーラスに支配された世界を訪れます。
https://magic.wizards.com/ja/products/amonkhet/products


そう、カラデシュ・ブロックの次は『アモンケット』。ニコル・ボーラスに支配された世界、その雰囲気は見たところエジプト風です。「エジプト風次元」は結構待ち望まれていた世界(※1)なだけに発表時はボーラスの名も相まって大いに盛り上がっていました。

そしてついにニコル・ボーラスが登場ということは、私としてはこいつをきっちり読み込んで紹介しなければいけない時がやって来たということでして……

Assassin’s Blade: Magic Legends Cycle II, Book I
https://www.amazon.com/dp/0786928301

Emperor’s Fist: Magic Legends Cycle II, Book II
https://www.amazon.com/dp/0786929359

Champion’s Trial (Magic: The Gathering: Magic Legends Cycle Two: Book III)
https://www.amazon.com/dp/0786930152

これは《テツオ・ウメザワ》を主人公とした三部作小説です(当然英語)。「レジェンドの物語でニコル・ボーラスはウメザワに敗北した」というような話を聞いたことのある人もいるかと思いますが、それです。《トー・ウォーキ》《アーイシャ・タナカ》《ケイ・タカハシ》《Ragnar》といった『レジェンド』の伝説たちがてんこ盛り。そして最近、「From the Vault: Lore」の説明書に驚きの記述がありました。《梅澤の十手》の項目です。ああ第47回(※2)で触れておいても良かったのかもしれない。抜粋して翻訳します。

「From the Vault: Lore」付録の説明書の記述より私訳・引用
(前略)
戦乱が始まって二十年後、神河は今田大名の娘魅知子と不徳の浪人、梅澤俊郎との嘘のような協力関係によって救われました。強大な力を持つ神、《夜陰明神》は服従と引き換えに俊郎へと力を与えていたのですが、俊郎はその力で魅知子姫を助け、戦乱を終わらせました。背信への罰として、明神は俊郎の視力を奪った上で彼を他の次元へと流刑にしました――ドミナリアへと。その後俊郎は梅澤一族を興し、彼の子孫はやがて古龍のプレインズウォーカー、ニコル・ボーラスが憎む敵となるのです。


《Tetsuo Umezawa》《梅澤俊郎》

実を言うとこれ特に新情報ではないのですが、最後の部分。梅澤俊郎が流された次元はドミナリア、と明記されたのはもしかしたら初めてかもしれないんですよ。『神河救済』小説のラストは確かにこのような展開なのですが、《梅澤俊郎》が流された先が具体的に何処なのかは明記されていませんでした。

小説「Guardian: Saviors of Kamigawa」P.312より訳
そして風が変わり、内陸の沼から豊かな土の匂いを柔らかく運んできた。沼居のような腐朽と毒の汚水溜めではなく、心地良い匂いを。水草と分厚い苔、羊歯と清い下草の匂い。沼居では、物が腐り果てるということはなかった。この新たな沼地は腐敗の匂いがするが、その腐敗は死したものを分解して生きるものが必要とする姿へと還すその腐敗だった。この沼は生きていて、生命に満ちていて、この土地全体を生かす大循環の一部を成していた。


そこはかとなく感じる熱い空気。さらに、テツオが生きた「Madara Empire(マダラ帝国)」はジャムーラにあることからここはドミナリアなのでは、俊郎はドミナリアにて梅澤一族の祖となったのでは、と当時(2005年)から言われていました。11年目の解明! いやまあ、疑う余地とかほとんど無かったけど。

それとこれはちょっと余談ですが、夜陰明神曰くあらゆる世界に夜と影があり、それを司る存在が信仰されていると。神河の神はスピリット。ジャムーラにもいますね、夜の名を抱く精霊が……

※1
https://mtg-jp.com/reading/mm/0016593/

※2
https://article.hareruyamtg.com/article/article_3183/


『統率者(2016年版)』には神河の新規キャラクターはいません。ただ、この時期に発売された、アモンケットの話題から、神河についても触れられました。特に、神河ブロックの主要キャラクターである《梅澤俊郎》の行方について書かれています。もっとも、《Tetsuo Umezawa》の存在から暗示されていたことが、10年以上たってようやく明言された、という感じではありますが。

そして、現在においてはその子孫である《逃亡者、梅澤哲子》が登場しています。タミヨウと同様、通常セットで目にする貴重な神河由来のキャラクターです。

それと同時に、1000年以上に渡る一族のカード化でもあります。「ドミナリア」への再訪可能性は非常に高いため、今後も梅澤一族のカードが作られる可能性もまた高いでしょう。

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