神河資料 - 《実地研究者、タミヨウ/Tamiyo, Field Researcher》が3色になった理由
『異界月』のQ&Aについての記事です。

Making Magic -マジック開発秘話- 2016.7.26 こぼれ話:『異界月』 その1
https://mtg-jp.com/reading/mm/0017172/
Q.青単だったタミヨウがなんでバント3色になったんですか?
A.先週説明したとおり、青単色からバント(緑白青)へのこの変化は物語や人物性によるものではなくデベロップ的な理由からのものだ。我々がブロックごとに登場させるプレインズウォーカー・カードを5枚に絞っているのは、デベロップが強調しやすいようにするためである。タミヨウには物語上の役割はあっても、このブロックでプレインズウォーカー・カードになる予定はなかった。他のプレインズウォーカー・カードになっている面々に比べて役割は小さかったのだ(そして《アーリン・コード》は、色のバランス上赤緑のプレインズウォーカーが必要だったから存在していたのであり、この枠はどうやってもタミヨウの枠にはならないということにも要注意である)。
我々はタミヨウをどうしてもプレインズウォーカー・カードにしたかったので、そのためにできることを探した。そして得た答えが、充分狭くすればスタンダードにおけるプレインズウォーカーのバランスを複雑化することなく推すことができる、というものだった。タミヨウを3色にすることがその最適な方法だったのだ。「なぜ3色になったのか」の答えは、そうしなければタミヨウをプレインズウォーカー・カードにできなかったから、である。3色のプレインズウォーカー・カードにするかカードにしないかという選択を受けて、どの色がフレイバー的にもっとも相応しいかを考えたのはストーリー・チームだった。なぜなら、ストーリーを語る上でもタミヨウがカード化されていたほうがよかったからである。
それよりも重要だったのは、マジックはまず第一にゲームだということである。いかに物語やフレイバーが重要になったとは言っても、そして我々がどれほど時間をかけてメカニズムをフレイバーにそぐうものにしているとは言っても、ゲーム内でカード化されることによる制限が存在する。なぜそうしているのかを理解する助けになるよう、私はこうして舞台裏でのあらゆる選択の理由を語っているわけである。
これらすべてを踏まえて、質問に答えよう。そうすることで最高のマジックを作ることができるから、である。


タミヨウが3色になった理由について語られています。最初の登場が青単色だったのに対し、いきなり3色になるのは大きな変化です。

同一ブロック内で、単色から3色になったのは、『タルキール覇王譚』での赤単色《龍語りのサルカン》と『タルキール龍紀伝』の緑青赤3色《揺るぎないサルカン》という例はあります。この場合はストーリー上、サルカンに大きな変化があったからこその色変化です。

タミヨウの場合、先日の日記で紹介した記事にもある通り、デベロップつまりカードパワーの調整が主な理由です。

この記事によると、そもそもプレインズウォーカー・カードになる予定はありませんでした。主要キャラクターではあっても、その重要性は他のプレインズウォーカーに比べて少し低かったようです。カードをそもそも作らないのであれば、カードパワーや色のバランスの問題も発生しようがありません。

ただ、そうした問題を抱えながらも、タミヨウをカード化したかった、ということでもあります。それは喜ばしいことと言えるでしょう。

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