神河資料 - タミヨウが登場した理由
タミヨウが初登場した、『アヴァシンの帰還』の個別カードについての記事です。

Making Magic -マジック開発秘話- 2012.5.16 アヴァシングル・レディー その3
https://mtg-jp.com/reading/mm/0004179/
《月の賢者タミヨウ》
《月の賢者タミヨウ》に関するコメントの中で最多のものは「《月の賢者タミヨウ》はこのブロックに関係あるようには見えない」というものだ。実際に言いたいことは「《月の賢者タミヨウ》はこの世界の存在には見えない」ということだろう。そして私の返事は、「そうだとも。それがポイントなんだ」ということになる。

プレインズウォーカーが何なのかについて全ての説明はしていないので、それらしく言い逃れることは非常に簡単だ。ほとんどの諸君はプレインズウォーカーのカードを見るだけだろう。そう、プレインズウォーカーはここに――どこにでも――いるのだ。忘れられがちなのは、彼らはどうやってここにいるのか、である。

プレインズウォーカーをただの魔法使いの読み替えだと考えるのはよくあることだが、それは重要な定義を見落としている。「プレインズウォーカーがマジックの世界において何なのか」ということだ。プレインズウォーカーには1つだけ共通点があり、それは次元を渡る能力を持っているということだ。どうでもいいことに聞こえるかもしれないが、この考え方は非常に重要である。
多元宇宙に住むほとんどの存在は、多元宇宙の存在を知らない。彼らは自分の次元で生き、その次元についてしか知らない。プレインズウォーカーはそうではなく、(我々が「灯」と呼ぶところの)特別な能力を持っており、その力で次元と次元の間を旅することができるのだ。この能力だけでプレインズウォーカーはプレインズウォーカーたりえる。彼らは他の誰も知らない多元宇宙の存在を知っているという点で特別な存在なのだ。

ここでこの話を取り上げたのは、プレインズウォーカーが次元を渡るという事実について取り上げることがあまりないからである。「なぜ《月の賢者タミヨウ》がそぐわないところにいるのか」という質問は、「なぜプレインズウォーカーがそぐわないところにいないのか」という質問に置き換えられる。《月の賢者タミヨウ》はプレインズウォーカーのあり方に一石を投じている。たとえば、もう戻ることの叶わない多くの世界が存在するので、そういった世界からの存在としてプレインズウォーカーを使うことでさらなる何かが見いだせるだろう。
その多くは、《月の賢者タミヨウ》の評価にかかっている。プレイヤーがマジックの過去の次元からやってきたプレインズウォーカーを気に入れば、今後も姿を見せることになるかもしれない。私は、そういった雰囲気を纏ったプレインズウォーカーをもっと見たいと思っている。


タミヨウが登場した理由について語られています。

神河を知らない人でも、タミヨウがイニストラード次元にいることには違和感を覚えるでしょう。しかし、それこそが、プレインズウォーカー最大の特徴である「次元を移動できる」を表すことに成功した、ということでもあります。

また、再訪する予定のない次元というものがあります。そうした次元出身のプレインズウォーカーを登場させることで、セットでの再訪はなくても、その次元の要素を再登場させるなどの効果が期待できます。

逆に言えば、その次元に行く可能性が低い、と暗に言われている訳なので、そこは複雑な気分かもしれませんが。

「《月の賢者タミヨウ》の評価にかかっている」とのことですが、現在まで合計3回カード化されていることを考えると、十分に成功しているのでしょう。

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