神河資料 - 献身の再録可能性
2019年12月30日 Magic: The Gathering
昨日取り上げた、「献身」についての質問が寄せられたことがあります。
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.8.1 こぼれ話:『破滅の刻』 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0019363/
2のメカニズム的な問題は、神河ブロックではよくありました。神河にしか存在しない秘儀との連繋や、神河以外は少数派のスピリットへの転生などがそうです。献身は、特定の部族が多数あればよいので、それらよりはマシな方ですが、部族セットでもないアモンケットではそぐわないようです。
3の人気の無さは、セット全体の不人気さもあって、納得してしまいます。献身に近い効果の現出は、人気だったようですが。
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.3.28 ストーム値:『イニストラード』『イニストラードを覆う影』
https://mtg-jp.com/reading/mm/0018619/
シンプルで分かりやすくなったこと。また、レアリティが減って枚数も増えた結果、活躍するカードの枚数が増えたことが原因ではないかと思います。確実とまでは言いませんが、再登場の望みはあるようです。一方、残念ながら、献身のストーム値は質問されたことがないのか、(現時点では)不明です。
こうしてみると、献身はアモンケットに限らず、再録される可能性はかなり低いようです。
再録可能性は別として、1のフレイバーについては思うところがあります。
神との戦いがない、普段の神河においては、「喜んで自身を生け贄に捧げる」という住民はいそうです。アモンケットでのボーラスの策略のような裏がある訳でもなく、熱心な信者はそうしていそうです。
そもそも「守護神」といいつつ、「自分の利益」のために他人を生け贄に捧げさせる、というのはどうなのかと思いますが。これも神との仲が悪かったからこそなのでしょうか?
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.8.1 こぼれ話:『破滅の刻』 その2
https://mtg-jp.com/reading/mm/0019363/
Q.なぜ献身が『破滅の刻』『アモンケット』にも存在しないんですか?
A.デザインの初期にすることの1つが、そのセットで使える再録メカニズムのリストを作ることである。平均すると、各ブロック1つほどのメカニズムを再録しているが、筋が通るならさらに多く再録したいと考えている。献身は再録すべきメカニズムのリストにはなかったと思う。その理由は以下のとおりだ。
1. フレイバーがそぐわない
献身には自分の利益のために他人を生け贄に捧げるという要素がある。ボーラスの計画の怪しい部分は、ナクタムンの人々が喜んで自身を生け贄に捧げるようにしているというところである。
2. メカニズム的に充分なサポートができない
献身は部族メカニズムである。『アモンケット』ブロックにはいくらかの部族要素は存在するが、部族ブロックではない。献身を使うのに充分なサポートがある部族はゾンビだけであり、ゾンビはボーラスの求める最終状態であり生け贄に捧げたいものではないのだ。
3. 特に人気があったわけではない
メカニズムを再録する上で重要な部分は、プレイヤーがもう一度見たいと思っているものをマジック世界に戻すようにするということである。献身は『神河謀叛』で初めて使った時にそれほど好評だったわけではないので、再録する可能性も低くなる。
2のメカニズム的な問題は、神河ブロックではよくありました。神河にしか存在しない秘儀との連繋や、神河以外は少数派のスピリットへの転生などがそうです。献身は、特定の部族が多数あればよいので、それらよりはマシな方ですが、部族セットでもないアモンケットではそぐわないようです。
3の人気の無さは、セット全体の不人気さもあって、納得してしまいます。献身に近い効果の現出は、人気だったようですが。
Making Magic -マジック開発秘話- 2017.3.28 ストーム値:『イニストラード』『イニストラードを覆う影』
https://mtg-jp.com/reading/mm/0018619/
人気: 好評
現出は好評だった。一部のプレイヤーに愛され、大多数のプレイヤーに好まれた。
デザイン空間: 中等
そもそも、現出は大型クリーチャーだけが持つ能力で、大型クリーチャーがセット内に大量に存在することはない。エルドラージが存在する『異界月』は平均よりも少し大きかった。これはセット内で作れる数に制限がある類のメカニズムだが、このメカニズムを時とともに広げていくことを考えるとデザイン空間はもっと存在している。
多用途性: 柔軟
このメカニズムはクリーチャーが必要だが、それは制限と言うにはかなり緩い。フレイバー的な裏付けも必要だが、それはマジックがあまり扱わないようなものではない(世界を闊歩する大型クリーチャーに関わるものであればいい)。
デベロップ: 問題あり
現出はコスト低減メカニズムで、しかもA/Bメカニズムでもある。つまり、デベロップは非常に難しい。本質的には、それぞれのカードと、スタンダードに存在する全てのクリーチャーとの相互作用を考えなければならない。
プレイアビリティ: 問題あり
現出を使うためにはいくらかの算数が必要になる。それほど恐ろしいものではないが、問題ないと言うわけにはいかない。
ストーム値: 6
現出は楽しく人気のメカニズムだが、デザインもデベロップも難しいので確実に再録されるとはとても言えない。
シンプルで分かりやすくなったこと。また、レアリティが減って枚数も増えた結果、活躍するカードの枚数が増えたことが原因ではないかと思います。確実とまでは言いませんが、再登場の望みはあるようです。一方、残念ながら、献身のストーム値は質問されたことがないのか、(現時点では)不明です。
こうしてみると、献身はアモンケットに限らず、再録される可能性はかなり低いようです。
再録可能性は別として、1のフレイバーについては思うところがあります。
神との戦いがない、普段の神河においては、「喜んで自身を生け贄に捧げる」という住民はいそうです。アモンケットでのボーラスの策略のような裏がある訳でもなく、熱心な信者はそうしていそうです。
そもそも「守護神」といいつつ、「自分の利益」のために他人を生け贄に捧げさせる、というのはどうなのかと思いますが。これも神との仲が悪かったからこそなのでしょうか?
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